2022年03月

友人のメールを転載します。
【以下転載】

日本在住のウクライナ人でソプラノ歌手のオクサーナ・ステパニクさんの「アヴェ・マリア」を聞いて(YouTube)、戦場と化した祖国への祈りの歌と思えて涙があふれそうです。この曲を拡声器を使ってウクライナの戦場に流し続けたら、あるいはロシア兵も武器を置くのでは・・・それほどに音楽の力を感じるのです。
 
* 歌われている「アヴェ・マリア」はカッチーニの作品となっていますが、実はロシアのウラジミール・ヴァヴィロフ(1925~73)が作曲し、有名なカッチーニの名前を使ったと言われています。


戦場に音楽を・・・今日、ウクライナ西部リビウ市の街中で「音楽には団結させる力がある」とピアノを弾き出した若者がいました。ブラボー!
ヘーゲルは人間の歴史の目的は自由の実現であると書いたようですが、いまウクライナで起きていることの本質的な問題はまさに「自由」の問題だと考えます。香港の自由を奪った中国と同様の構図が見えてきます。
         実存(仮名 70代)
Ave Maria Caccini - Bing video
オクサーナ・ステパニク - Bing video
 
 
この「アヴェ・マアリア」は初めて聴きました。静かに耳を傾けると本当にすばらしい。
大音響で戦場に流す。マルレーネ・ディートリヒの「リリ・マルレーン」を連想しましたが、もっと気高い。元東欧在住(80代)


ウクライナ・ロシア民謡や歌
ウクライナ民謡 有名な歌曲 (worldfolksong.com)
ロシア民謡 - 検索 (bing.com)


この際、香港・周庭さんやデモシストの苦闘を思い浮かべて。
不協和音 - Keyakizaka46 - YouTube
 不協和音 歌詞 - 検索 (bing.com)

歌声運動関連 
  私は民青の歌はほとんど歌えます。学生時代は寮生で、民青の圧倒的な拠点。関東甲信越寮連の中心的寮でした。1年生の頃は昼は中核派の学内活動、夜は民青主催の寮生大会や色んなイベントに参加していました。で、歌声運動の色んな側面を体感してきました。
 歌声運動は、下らない「プロレタリア文学論」を体現するものから、少しはましなものまでさまざま。組織化・囲い込みでは結構成果を挙げていた。
 それはそれとして、今や少しでも「大衆的広がり」を目指すなら、共産党や全労連への関りは欠かせない。地域や職場で、彼らの歌を一緒に歌えることも「お付き合い」としてあった方が良い。ま、今の時代、元や若手の人々も時代の歌曲に染まっていることも…

そうそう。
ベ平連や新宿駅地下のフォーク広場。
ジグザグデモや角材でのゲバルト、一面では多くの人びとの参加を阻むもの、という側面は否めない。
その上、「飯炊き」やから救対や二軍に多くの女性を追い込む面があった。
私の知る幾多の女性たちが開放的な「フランスデモ」に参加し、名曲喫茶やディスコに入れ込んでいた。あるいは「政治課題」を飛び越えた色んな世界に飛び込んだ。闘いの精華は、「心」「文化」「世間」への「飢え」「飢餓感」を底から呼び起こしていた。
「全学連大会での女性たちの糾弾」は今から見ればあまりにも遅かった。
それと合わせて、いろんな「再評価」が問われそうだ。

戦争体験者の想い?
 そうそう、同じ軍歌でも「軍艦マーチ」などと違い「情けのある軍歌」や歴史になぞらえた歌も多数歌えます。小学時代のみんなに慕われたⅠ先生に、授業中にくり返し歌わせられたもの。気が付くのが「遅かった」。
 戦争体験者たちに沈黙のままこの世を去らせることを強いたのも、私たち当時の若者たちの責任でもあったと、今にして思います。体験者たちが自身で整理できないままに、「おぞましい戦場の実体験」をありのままに呟く、ということに怖気をかきたてらる。そんなことに止まっていた。「日本の反戦・厭戦の限界」とも思います。

スマップのトライアングル
が密かに流行っているとか?
https://sp.uta-net.com/movie/35862/

日々、一喜一憂です。
 ロシア軍が侵攻すれば気持ちが滅入り、ウクライナの抵抗が頑強だと聴けば光明を見いだし…
   ひとまずは全土占領·降伏が少しでも遅れて時間稼ぎが欲しい。その間に脱出する人々もいる。
負け戦のために都市爆撃や多くの死者を出さないで欲しいとも願う。
時には義勇兵についても想いを巡らす。
  日々の生活にあくせくしながら、人々のさまざまな受け止めや対応に想いを馳せ、頭痛に悩むこの頃です。東日本大震災と原発事故から3年、国際女性デー、そしてコロナ下の日常…。

 とりあえず『ピスカトール』の菅孝之さんの評を丸々転載します。
 軍事侵攻翌日の2月25日に書いたものとのことで、記事としては古いものになりますが、全体を俯瞰しながら要所要所を押さえた議論には感服します。ちなみにウクライナは時差7時間です。
 「隔靴そうよう」、その通りですね。
    『ピスカトール』がアップされたので、ひとまず最新号からダウンロードしました。
    技術的理由で欠けていた部分も回復しました。

https://piscator.hatenadiary.org/

【以下引用】… … …
2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻した。インチキなふたつの親ソ共和国を承認し、その「国」の住民保護を口実に武力制圧に乗り出したのだ。ロシア軍はチェルノブイリ原発を制圧した。原発施設の中で核兵器開発が行われていたというフレームアップを行い、侵略の正当性を主張しようとするのでは、という論者もいる。開戦二日にしてキエフ陥落近し、とのことだ。プーチンは既に勝ち誇った態度で、抵抗をやめれば交渉に応じるとも言っている。いくら「偏った」「ブル新」やTV局の報道とはいえ、ロシアに正義がないことを疑う余地はない。いずれヤルとは思っていたが、こんなに直ぐ、凄まじい速度でとは思わなかった。情勢の先行きは全く読めない。ウクライナ侵攻の底流には、ソ連崩壊で国際的地位低落の屈辱を味わったプーチンの領土的野心がある。この屈辱感はロシア国民の多くと共有されている。だから、これまでも、対外強硬策をとることで<威信の奪回>感を国民に味合わせ、支持率を維持してきた。今回の事態に触れて、30年前、冷戦終結の時にNATOを解体しておけば侵略の動機を与えないで済んだというネット上の意見を読んだ。それは違うと思う。解体していたら、もっと早くウクライナは制圧されていただろう。
    確かにプーチンの焦慮のひとつは、冷戦終結後のNATO拡大である。発足時12カ国だったNATOは、東欧を中心に膨張し、30カ国に達している。隣国ウクライナが加盟すれば、いよいよロシアの低迷を世界に晒すことになると考えても不思議ではない。その国に親EU政権が成立し、東部で軍事的威嚇を重ねても、大半の地域で反ロ政権支持が続き、選挙のたびに親EU政権が成立するのは苛立ちの種だったに違いない。以前からウクライナ侵攻が計画されていたのは恐らく事実だろう。没落大国ロシアの独裁政権に平和主義・理想主義の名分は通じない。ロシアでも反戦デモが起きているが、侵略賛成が多数だという自信から、警察は猛烈な弾圧を加えている。30年前を振り返るのなら、ソ連崩壊後の混迷期に独裁復活の芽を摘む「援助」ができなかったことを悔やむべきだ。
    ロシアは不思議な国で、生産力はイタリア・韓国並みなのに、軍事力は世界一二を争う。核兵器保持は世界一である。この<軍事だけの大国>の独裁者にとってのもう一つの焦慮の種は、国際社会が米中基軸にシフトしロシアが置き去りにされたことだ。
   だから得意の軍事的プレゼンスを見せつけることで「威信」回復を狙っている。占領継続はしないと言っているが、レジスタンスが激化すれば分かったものではない。恐らく占領下で国民を威嚇しながら選挙をさせ、傀儡政権を生み出すまで駐留する。侵攻計画が一挙に現実味を増したのは、昨年、無残なアフガン撤退でアメリカの軍事力の凋落ぶりが露呈した時だろう。弱体化したアメリカは中国との対峙が精一杯で、ヨーロッパに直接軍事介入する余裕がない。アメリカは早々に軍は送らないと明言した。また、軍事介入すれば中国の台湾侵攻正当化に口実を与えることになるのを恐れている。一挙に台湾進攻までゆかないにしても、中国がロシア支援の立場に立つことは明らかだ。

    またアメリカだけでなく他のNATO加盟国にも軍事介入の力はない。NATOは冷戦終結後一度だけ、コソボに報復空爆をしたことはあるが、今回はロシアとの経済的結びつきの違いから足並みが揃わないだろう。EU幹部の会議で決定されるのは経済制裁だけである。プーチンは欧米の弱味を織り込んで侵攻した。それにしても、この事態に対して、日本・日本人に何ができるのか。隔靴掻痒感は半端ない。国も民間も、負傷者に対する医療支援はするのだろう。レジスタンスが続けば、後方支援が可能なのだろうか。遠隔の戦地から難民が日本にたどり着いたら亡命受け入れにだけは政府は責任を持たなくてはならない。何をするにしても、忸怩たる思いに駆られるのは、前提が弱体化した「帝国主義列強」の、なけなしの力を振り絞ったウクライナ支援によるロシアの介入抑止に期待するコミットにだけ、現実味があるということである。ことほど左様に旧社会主義大国の独裁政権は邪悪であり、それに「理解」を示す自称「社会主義」国家は邪悪なのである。依拠すべき「よりまし」の勢力は世界のどこにも存在しない。
    最後に、Facebookに流れてきたケニアの国連大使の発言の一部を紹介しておく。「帝国支配の後に形成され、破綻あるいは後退したあらゆる国には隣国の同胞との統合を渇望する人々が存在することを知っている。当然のことだし、理解できる。(中略)しかし、ケニアは、そのような願望を力で追求することを拒否する。(中略)われわれは、人種、部族、宗教、あるいは文化を含むいかなるものが基礎となっているにせよ、領土回復主義と拡張主義を拒否した。われわれは、今日、それを再び拒否する。」
            2月25日記菅 孝行

 
















ろロシのろろろ

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