2023年11月

関西派(革共同再建協議会)の『未来』に重信房子さんの発言(抜粋)が載った。
私なりにパレスチナ問題をいろいろと調べたのだけれど、やはり彼女の情報の豊かさや深さには及ばない。
 『未来』記事の上下を併せて転載させてもらうことにした。
 なお、リンクから接続すれば、京都集会の全体像も読めます。
【以下転載】……… ……… ………

 

 

一致団結したイスラエルへの抵抗
重信房さんは訴える(上)

未来第377号 (miraikakukyodo.jp)4面など
(10月15日 京都集会での発言 抜粋)

 重信房子


















(前略)

3。 「アルアクサ洪水作戦」は、なぜ起きたのか?
 今、パレスチナでは大規模な戦争が起こっています。攻撃を開始したハマスは、「アルアクサ洪水作戦」と呼んでいます。日本ではハマスの攻撃と言いますが、ガザの解放勢力が一致団結してこの作戦に参加しています。ハマスのアル・カッサム旅団、ファタハのマルワン・バルグーデイを指導者と仰ぐアルアクサー旅団、PFLPのアブアリ・ムスタファ旅団、イスラミックジハードなど、が一丸になっています。


 何故こうした大規模な作戦に踏み切ったのでしょうか? パレスチナの生存の闘争が臨界に達するほど人種差 別、民族浄化政策が続いたからです。その結果なのです。
洪水作戦はアラブ民衆に決起を呼びかけ、民衆の連帯でイスラエルや、アラブ政府や国際社会の現状を変える戦いを復権しようという意図もあります。


①去年12月末にネタニヤフ政権が成立し、これまで以上に極端なパレスチナ人への民族浄化が続きました。「イスラエルの歴史上最も過激な人種差別主義の右派政権」と西側報道が報じるほどの政権です。ネタニヤフは汚職で起訴されており、有罪になっても首相の免責特権を持てるように右派の要求を受け入れてやっと政権を作り上げ、司法改革を目指しています。


②この政権の特徴は、国際法も国連決議も無視して「占領地」と「イスラエル」という区分けを取っ払い全部イスラエルの領土としてパレスチナ人への侵略と弾圧を進めていることです。


③「ユダヤの力」党首ベングビールを、新設された国家安全保障相に抜櫂し、イスラエル国内ばかりか、これまで国防省が管轄してきた占領下の西岸地区や国家警備隊が管轄した東エルサレムの治安維持を含めて、ベングビールに全土一括統制下に置く権限を与えました。就任直後からのイスラーム聖地への挑発、扇動で入植者と軍の一体となったパレスチナ人弾圧が続きました。


④占領地併合を主張してきた「宗教シオニズム党」のスモトリッチは、財務相と、占領下パレスチナ人の出入国をも含む社会生活を統制する民生局をも管理する大臣を兼務することになりました。入植地の拡大併合、自治政府に代わって占領下パレスチナ人の税の代理徴収した財産をパレスチナ側に渡すのを停止しました。パレスチナ人の生活潰し追放を日々悪化して来ました。またイスラーム教徒にとって神聖なエルサレムのアルアクサモスクのこれまでの取り決めを無視して行動し、ユダヤ教の祝祭の場に替えようとして来ました。スモトリッチは4月、欧州で公然と「パレスチナ人など存在しない。パレスチナ人の言語、通貨、歴史や文化もない。何もない」と断じていました。こうした大臣たちが入植者を鼓舞して挑発扇動を繰り返してきました。その結果、激しい民族浄化、人種差別の弾圧挑発殺害が日々深刻化していました。


⑤ネタニヤフ政権は司法改革に対するイスラエル国民の激しい反対にも直面し、その批判をかわすべくパレスチナ人への弾圧が益々激しく続きました。この間だけでも、7月にはジェニーンでの難民キャプヘの大規模攻撃が反撃されてアパッチヘリを投入して殺戮を繰り返したり、入植者が何百人も押し寄せて村ごと破壊追放しようとしたり、パレスチナ人の集合住宅を違法だと難癖をつけて爆破したりと激しい民族浄化が繰り返され、すでに260人が殺されていました。


 ネタニヤフは9月 国連総会で「新しい中東」として地図まで掲げて勝利宣言のように演説しました。この地図のイスラエルには西岸パレスチナ自治区もガザも抹殺されてありません。シリアゴラン高原も含めて併合済みの大イスラエル地図が国連の場で堂々と掲げられました。サウジアラビアを含むアラブ諸国がアブラヒム合意を基礎にイスラエルと経済関係国交を開く「新しい中東」を作ると。(「パレスチナ問題の解決なしにイスラエルと国交を結ばない」というのがアラブ連盟の原則でしたが、イスラエルは逆に「アラブ諸国と平和条約を結びパレスチナ問題を解決する」と主張してきた長い歴史が、サウジを巻き込んで終わるという宣言でした。しかし、イスラエルと和平を結んだどの国の国民も、パレスチナ問題抜きの和平を認めていません。だから「アルアクサ洪水作戦」で各国民衆の反シオニズムの意思を力として各国政府に働きかける契機とする意図もあったと思います)


4
、 イスラエルは何故パレスチナ勢力に敗北する事態を招いたのでしょうか。
 おごり高ぶった入植者とネタニヤフ政権は、パレスチナ人、アラブ人を蔑視し、その結果、ハイテクと最強を誇る諜報機関も役に立たず、一方的に非国家主体に敗れました。現地の報道では、エジプトが1週間前にハマスの攻撃をイスラエル側に通報していたようです。モサドも情報を得ていたと考えるのが自然です。結局ネタニヤフが、ハマスらの攻撃を望んだとみるのが妥当だと思います。どうせ手も足も出ないガザにいるパレスチナ人なんかに何が出来るのか、飛んで火に入る夏の虫、とばかりにハマスに暴れさせてそれを口実に根絶やしにしてやろうと、高をくくっていたのだと思います。

 ところがパレスチナ解放勢力側は、50年前の中東戦争を記念する日を選び、あの第四次中東戦争を思わせる規模の大攻撃をやってのけました。ネタニヤフ政権は、大慌てで遅れてハマスを根絶やしにすると大虐殺をはじめています。ガザを封鎖し、水、食料、電力も完全停上しました。この封鎖は2006年にハマスが選挙でファタハに勝利して以降、ガザヘの集団懲罰の如くずっと制裁封鎖は今に至るまで続いてきましたが、さらにもっと徹底的です。 (つづく)

一致団結したイスラエルへの抵抗
重信房子さんは訴える(下)

未来第378号 (miraikakukyodo.jp) 8

4、(承前)京都市の40数パーセントにしかならない土地に230万人がおしこまれて暮らすガザ地区は「天井の無い牢獄」と言われてきました。イスラエル国防相は、パレスチナ人を「ヒト型動物」と非難しましたが、それはナチスがユダヤ人を非難した言葉であり、地上戦がこれから正当化されようとしています。パレスチナ人の命をどうでも良いと考えているイスラエルの指導者に、人質を大切にする考えはありません。米欧の政府がハマスを非難し、イスラエル支持の大合唱をしている限り、更に空爆、地上戦による戦争犯罪を繰り返すでしょう。
 わたしは、パレスチナの友人たちと共に闘い、生と死の命を日々見つめる中で生きてきました。

 

私たちは戦いの中で、無関係な民間人を巻き込み危険に晒し被害を与えた過ちも犯して来ました。だから自分たちの反省としても今こそ訴えたい。どんな戦時下でも武器を持たない人の命を奪うことは許されないと。
 自らの反省としても、どの、誰の命も奪い合って欲しくないのです。イスラエルの音楽祭など、武器を持たない民間人を殺したり、人質とすることも、ガザの無辜の住民たち民間人をシステマチックに無差別に虐殺することも、唯憎悪を広げ解決を遠ざけるということを、私は自らの闘いの教訓として訴えたいのです。特に、イスラエルは、こうした戦争犯罪、国際法無視の占領政策が日々、パレスチナ人を解放勢力に育てていることを知らないのでしょうか。


 私がPFLPにボランティアとして戦い始めた記録の一部は、去年出版した『戦士たちの記録』(幻冬舎刊)で記しています。(その中で述べているように、イスラエルや西側のメデイアは私がリッダ闘争を企画したり関与した様に印象操作をしていますが、私はリッダ闘争に具体的には何も関与していません。しかし占領に抵抗するPFLPのリッダ闘争を支持し、義勇兵として戦った仲間たちの、決然としたパレスチナ解放に命を捧げた献身を心から敬愛しています。又、日本赤軍は民間人を盾にしたり間違った戦い方をしましたが、人を殺したことはありません。これも印象操作されていますのでひと言付記します。)

5、 誰が占領者なのか? はっきりさせて停戦をもとめよう。

ハマスなどパレスチナ勢力を非難する前にまず考えてほしいのです。だれが占領者なのか? と。イスラエルが占領者であり、パレスチナ人が占領された土地に住む被占領者、被害者であるということ。この前提を抜きにした発言が横行してきたことが、平和解決をここまで損なってきました。ガザの「人道危機」ではなく、ガザのパレスチナ人に対するイスラエルの「戦争犯罪」なのです。まず占領者が裁かれ、占領をなによりも終わらせるべきなのです。占領者と被占領者の暴力を同列に置いてどっちもどっちと論じるのも欺瞞です。パレスチナ側は被害者なのです。占領に対して、人間の尊厳を掲げて戦うことは国際法、国連決議でも認められてきました。世界人権宣言に基づく権利を勝ち取る抵抗権は世界の人びとの奪われてはならない権利です。まず国際社会がこぞって占領をやめさせる方途を作るべきでしょう。


 そしてあの京都市の40数パーセントの土地に230万人のパレスチナ人が押し込められ、出入りを許されない監獄と化したガザに対する停戦と包囲解除を訴えることが火急の問題なのです。ウクライナでロシアの侵略に抗議して戦っているウクライナ人が英雄なら、イスラエルの占領に対して70年以上戦っているパレスチナ人も英雄です。テロリストではありません。

6、略

7、今こそイスラエルの占領に制裁を! 国連決議の再構築を!

パレスチナ、中東情勢はこれからどうなるでしょうか。
今年9月はイスラエルとPLOアラファト議長の間で合意した「オスロ合意」から30年目に当たりました。合意したイスラエルのラビン首相は暗殺され、ネタニヤフ登場によって変わりました。パレスチナに不利なオスロ合意に基づく和平交渉さえも拒否し続けたのがネタニヤフ政権でした。

 

そして臨界に達したパレスチナ人の怒りは、「アルアクサ洪水作戦」となって爆発しました。イスラエルは、敗北に衝撃を受けてパレスチナ人の生存を更に狭め、民族浄化の徹底的な暴力支配をこれまで以上に続けるでしょう。アラブ諸国も国際社会も目先だけのパレスチナ問題解決の見直しを問われるでしょう。アブラハム合意を結んだ国々を含めて、どの国のアラブ民衆もパレスチナの大義を支持し支援して共にある以上、アラブ諸国政府はイスラエルと足並みをそろえることが難しくなるでしょう。今、占領者の側にたって、平和や民主主義を語る米国の二重基準を、ウクライナと比べてみて欲しい。また「すべての当事者に最大限の自制を」という日本政府の呼びかけも、これまでそうであったようにイスラエルの占領と国際法無視を批判し抜くことなしに解決することが出来ません。

今こそ、この戦争を中東情勢の平和的解決への転換のチャンスとして、パレスチナ問題の解決を求めます。それは、イスラエルの占領地からの撤退、パレスチナ人の民族自決、難民問題の解決を目指す国際社会のイスラエルに対する包囲からはじまる公正なアプローチこそが問われています。世界が忘れている国連決議181号に立ち返ることが、公正な解決の道だと私は思います。あえて私は国連決議181号を訴えたい。


 1947年の決議181号では、ユダヤの国とパレスチナアラブの国、2つの国を作ること、エルサレム地区は国連が管理することを決定しました。それを無視してイスラエルが占領を続けていること、それを米国が無条件に支援してきたことが戦後秩序を歪め破壊してきたといえるからです。ガザのパレスチナ人の命を護る戦い、人質を護る戦いは、ウクライナ、パレスチナ含む戦争を停止させ反戦平和を闘いとることと一つです。


 イスラエルの戦争犯罪を告発する戦いは既に世界各地でパレスチナ人に連帯して広く行われています。こうした世界の動きに目を向け想像し世界とつながる日本を描いて欲しいのです。これから厳しいイスラエルのパレスチナ人への弾圧が続くでしょう。更にイスラエルはレバノン、イランヘの侵略を射程に入れています。でも私は悲観しないで連帯します。民衆のシオニスト・イスラエルヘの闘争心は更に深まるのを知っています。


 パレスチナの友人が言っていました。「希望を持ち続ける限り希望は消えない」と。もう一人の友人が言いました。1990年代のことですが、「今世紀は負けても、次の世紀には必ず勝つ」と。世界は最早、米欧諸国の二重基準で壊れた国際秩序をあてにしていません。国家レベルですがBRICSでは、 サウジアラビア、UAE、イラン、エジプト、という中東の四カ国を含む6カ国が新たに来年から加わります。世界のエネルギーの6割を掌握し、脱ドル体制を目指すでしょう。8月キューバで開催されたG77プラスチャイナは既に34カ国が加盟しており、首脳が集まりました。議長国として登壇したキューバ大統領は、途上国は不平等な貿易や気候変動問題などで先進国の犠牲となってきたと批判し、「われわれグローバルサウスが、何世紀もの間続いてきたゲームのルールを変える必要がある」と主張しています。


 世界は資本主義の一元的文明ではなく、自然な流れとして多極的な多文明の社会を求めています。50年、百年先を考えればよくわかります。
 日本が今のままでは心配です。自民党の米国政府追随の戦争政策、立ち遅れた家父長的文化を変革して、アジアと善隣友好的に立つ日本を生き延びさせましょう。国内の暮らしの中からの反戦の行動とともに、国境を越え、二重基準を排した、より公正な世界秩序を求めるパレスチナを含む人民連帯の行動と結び合って、何としてでも日本の戦争への道を押しとどめたいと願っています。(おわり)

2

【ブログ注】ひとまずはコメント抜きで全文紹介します。「反戦反戦論」というそうです。

週刊『前進』

革共同第31回全国委員会総会 清水丈夫議長の発言 反戦闘争としての反戦闘争を断固として実践しよう

週刊『前進』04頁(3312号02面02)(2023/09/25)


革共同第31回全国委員会総会
 清水丈夫議長の発言
 反戦闘争としての反戦闘争を断固として実践しよう


 革共同は8月、第31回全国委員会総会(31全総)を開催し、政治局報告(3309号に全文掲載)と全国委員の活発な討論を経て「反戦闘争の爆発で11・19へ」の路線・方針を決定、直ちにその実践に突入した。総会討論での清水丈夫革共同議長の発言を紹介します。(「共産主義者」217号にも掲載。編集局)

権力打倒へ行き着く闘い

 今回の総会で戦争が始まっているということを、厳密な意味で確認しました。ただ戦争に突入している階級闘争というのは、戦後のわれわれには経験がない。もちろん、ベトナム戦争、古くは朝鮮戦争における階級闘争はありました。けれども今、帝国主義の中心と旧スターリン主義ロシアのような大国が、正面からぶつかるような世界史上から言っても考えられないような大戦争が現実となっている。今回、党として整理した反戦闘争論の内容で断固進んでほしいと思います。
 その上で、さらに進んで言うと、日本自身が戦争の主体となるような世界戦争がウクライナ・中国で始まっているということについて、党の確認としてだけではなく、全労働者人民のものにしていく努力が絶対に必要だと思います。要するに、戦争下の反戦闘争がどんどん発展していけば、必ず国家権力とぶつかるわけです。今回、「反戦闘争としての反戦闘争」ということが強調されているゆえんはそういう点にあるわけです。
 つまり、戦時下の反戦闘争とは権力とぶつかっていく、あるいは権力打倒に行き着く以外にないものなのです。この反戦闘争は、党が本気になってやれば、どこまでも発展するし、どこまでも大きくなる。そういう点で、この反戦闘争のもっている権力との激突は、闘争の全過程にわたり、最後的には内乱に勝利するまで発展する。革命に勝利するところにまで行き着くような闘いを、われわれは今から始めるんだということについて、一人の共産主義者として、厳粛に確認しないといけない。
 いま世界戦争が迫って、労働者をまき込もうとしていることについて、共産主義者はどういう態度をとるのか。党や組織と言うまえに、一人の共産主義者として、「絶対に許せない」という精神を確立する必要がある。これを完全に組織的にがちっと固めて、敵階級をぶっとばす、そういう力にしていかないといけない。

「平和的状態」から脱却を

 だから、ひっくり返して言うと、「反戦闘争としての反戦闘争」という提起について、ストレートに断固やるというふうにはなかなかいっていない現実もあります。もちろん、それはそれぞれの苦闘や格闘の中から来る、さまざまな言葉となって表現されています。
 しかしやはり、この提起は、まず反戦闘争——反戦のデモ・反戦のストライキをやらなければならない、という問題としてとらえないといけない。その点は党が命がけで闘うという場合に、少しでもあいまいさや迷いがあったら絶対に闘えないからです。
 このことは、日本では戦後の長い間、平和的な状態が続いてきたことも影響しています。70年以上にわたって、日帝が直接戦争に参戦しない状態が続きました。共産主義者とはいえ、われわれも、長い間、ある意味で「戦後の平和的状態」に慣れ切ってきたということがあるわけです。
 だけど、ここまで日帝が踏み込んできた以上、われわれは覚悟して進んでいかなければならない。戦争に反対する闘争というのはガチガチに尖(とが)っているんですよ。
 また、別の角度から言うと、『何をなすべきか』でレーニンが言っていることをよく学ぶ必要があります。結論的に言えば、労働者階級というのは、戦争と決定的に闘える階級なんだということです。戦争の情勢が動いているということについてよく分かっていて、政治的にすぐれた階級なんです。労働者階級は、反戦闘争を決定的に闘える唯一の階級なんです。
 それが同時に、反戦闘争というのは、労働者以外のありとあらゆる階層、極端に言えば、ブルジョアの個人であってもごりごりに議論すれば味方に引き入れられる。反戦闘争とは、一方で幅が広く、大統一戦線を形成することができる運動なんです。今日、いろいろな議論がありましたが、行動の統一、つまり実際に行動に移して、デモ・スト、その他のいろいろな運動をやるということが必要です。これらの点を確認してほしい。

戦争の根源は米帝大没落

 もう一つは、この「反戦闘争としての反戦闘争」を徹底的に闘うためには、党員全体が「どうしてこの戦争が起きているのか」「誰のために、誰の利益のために行われているのか」、それを一人ひとりがきちっと確認することです。そのことを運動の中で生かしていくことが必要です。
 そういう点では、「現代の世界戦争」とわれわれが言う場合には、まずアメリカ帝国主義の危機を決定的に確認しなければならない。アメリカ帝国主義の力量は戦後史の中で最もボロボロになっていて、「世界の帝国」としての力を発揮することもできないようなところに来ていること。これを一人ひとりが実感して確認してほしい。
 その上で、今の米帝の危機の深さはどこにあるのか。戦後、帝国主義とスターリン主義の相互対立がずっと展開してきたわけですが、その中身が変わってきている。もはや基軸国としてのアメリカが基軸国としての役割を果たせなくなっている。歴史的に見れば、戦後の特異な発展も帝国主義の基本矛盾の爆発を避けられず、1974~75年恐慌と2008年リーマンショック以降の恐慌、この二つの大恐慌に襲われたのです。これを米帝は、どういう形で乗り切ってきたのか。
 端的に言えば、経済の金融バブル化(財政・金融の超緩和政策)なんです。これを軸にして、前期においてIT産業とか、後期になると、五つの大会社(GAFAM)、情報通信関係を中心とした重要な産業が登場する。それが言わば種になって、金融バブルがそれ以上に産業的な発展も含めて、経済成長を支えるというような力を発揮して乗り切ってきました。
 しかし今や、IT産業も過剰資本・過剰生産力の壁にぶつかってしまった。二つの恐慌からの乗り切り策としては金融バブル化と一対のものとして、グローバリゼーションということが重要な役割を演じます。これは新自由主義のもう一つの側面なんです。
 新自由主義(最末期帝国主義の絶望的延命形態)においては一方で、労働者階級に対しては搾取の自由ということでメチャクチャな合理化を行い、失業者がどれほどたくさん出ようが構わないという資本攻勢がかけられる。こういうような精神で、国内階級闘争に向かうわけです。もう一方では、グローバリゼーション、つまり資本がもうかるところでもうけていいというような攻撃がかけられる。そこで問題になったのが中国市場でした。

中国侵略戦争の超重大性

 二つの恐慌を乗り切る過程で起こったことは、帝国主義が中国(スターリン主義)市場に乗り込んでいく。そのことをとおして中国から利益を吸い上げることでした。その結果として、中国は米帝に続いて世界の経済大国になってしまった。グローバリゼーションは中国を思わぬ経済大国にした。さらに言えば、軍事大国にしてしまった。この結果、アメリカもふき飛ばされる危険性さえ出てきてしまった。
 中国市場に依存してアメリカが延命するというやり方は、もう続けられない。このままいったらもっと大国化する、アメリカも手が付けられなくなってしまうかもしれない。もし、米帝がこのままの状態を続けたら、世界の帝国主義として、ほとんど存立不可能なところにまで追い込まれたということなんです。これが、新自由主義の行き着いた先の大破綻なのです。
 その結果、アメリカの軍部を中心に、「今のうちに中国をたたかなかったら戦争に勝てない」「逆にやられてしまう」という声が出てきたのです。いまやアメリカ帝国主義支配階級、軍部は帝国主義の生き残りをかけた戦争として中国侵略戦争を実際に計画し、軍事演習を激しく展開しているのです。
 中国侵略戦争というのは、アメリカ帝国主義の生き残りをかけたものすごい攻撃として展開している。これらのことをはっきりさせて、われわれはこれと全力で闘う。ぜひとも、この反戦闘争の重要性、大きさを確認してほしいと思います。

【ブログ注】以下はしばらくは『前進』関連です。

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2000年6月5日開設 毎週月曜日 定期更新 週刊『前進』

【以上転載】© Copyright.


イスラエルによるガザ地区への軍事侵攻は、止まることを知らない凶暴さだ。今すぐ撤収しろ!
    イスラエルの占領・植民地政策は止まることを知らない。そして状況は「最終戦争」の様相を呈している。「ジェノサイド」―かつてはユダヤ人大虐殺に使われたこの言葉がイスラエルの行動に向かって叩きつけられようとしている。

ただ私個人の情況は思うように任せない。

ここで現状を論じたりするのは書くのは荷が重い。で、「もう一度、どう考えたらいいのか」の資料を整理するにとどめたい。

地図アラブ社会特に、二つのインティファーダを挟んで、ガザやヨルダン川西岸様変わりしているようだ。

振り返れば私自身と言えば、パレスチナ問題を知ったのと、イスラエルのキブツを知ったのはほぼ同時の1960年代末。20歳になるかどうかのころ。そして現地ではイスラエル「建国」以来まだ20年。まだまだ「イスラエル国家の消滅」の可能性は充分ありそうに見えた頃だった。
 時を経て、どうか?
 世界が一回り二回りすれば、その可能性もゼロではない。

とはいえ、とはいえ、だ。情況から目を離さずに、あらゆる角度から、あらゆる可能性を探るしかなさそうだ。

地図で読み解くパレスチナ問題

― ヨルダン川西岸の現状とイスラエル問題

【ブログ注】.あえて「ヨルダン川西岸の現状」から始めることにした。パレスチナそのものも、元はと言えば中東・アラブ社会の一部ということで、あえてこの地図もつけてみた。

【ブログ注⓶】見出し部分を右クリックするとリンクが開けます。
 【ブログ注③】技術上の限界で、図がダブったり予定外の場所に飛んだりしています。あまりに時間と精神力を費やしたので、これで良しとします。

 

 イスラエル支配の拡大

パレスチナ子ども
キャンペーン
から

「1948年、イスラエルの建国宣言を受けて第1次中東戦争が勃発しました。 200以上の村が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が故郷と家を失いました。

これを、パレスチナでは「ナクバ」(破局)と呼んでいます。 周辺諸国に逃れたパレスチナの人々は、以来「故郷への帰還」を切望しながら、70年以上にわたり難民として生活してきました。

パレスチナの占領

当初70万人だった難民は、避難先で三世代、四世代目となり、 今や約560万人に達して世界で最も大きな難民グループとなっています。

UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)」
       ……… ……… ………        ……… ……… ………

 

ユダヤ人・イスラエルによるパレスチナ占領の歴史を地図で表示する

区画としての「パレスチナ」とはイギリスが勝手に決めたものだが、当事者も便宜上これに従っているようだ。

ひとまずここでは、このパレスチナを「パレスチナ全土」としよう。

オレンジがパレスチナ側。緑茶がイスラエル側

   イスラエル建国以前の1946年。英国の委任統治の領域としてのパレスチナ。パレスチナ人の土地は、全土の94%を占めていた。ユダヤ人入植はすでに始まっているがまだ6%ほど。

⓶ 同47年の国連分割決議ではパレスチナ側の「領土」は全土の43%に縮小された。半分以上をイスラエルの「領土」とされた。

   48-67年の中東戦争の結果、さらに25%に。

   そしてヨルダン川西岸でのイスラエルによる占領と植民の結果、今ではその支配地域は全国土の8%に縮小。イスラエルが92%を占領支配しいるという。

 

イスラエル パレスチナ 地図 (bing.com)

類似する地図はいろいろとありそうだが、色分けと合わせてパレスチナ側の地域区分を % で示した「パレスティナのこどもたち」から引用した。第3次中東戦争以来、実はヨルダン川西岸地区でのユダヤ人入植地は虫食い的に恐ろしい勢いで拡大している。

西岸地区を細切れに分断する「エリア」

ヨルダン川西岸 区分


 パレスチナへの旅を振り返って(その2) 辻信一 (sloth.gr.jp)ヨルダン川西岸を訪ねる者が行ってすぐに覚えなきゃいけないのが、abc というエリアの区別です。これを覚えないと自分がどこで何をやっているか分からない 



2010
年現在、ヨルダン川西岸地区は統治者によって、3分されている。

1.  A地区パレスチナ政府が行政権、警察権共に実権を握る地区。2000年時点で面積の17.2%[3][4]

2. B地区パレスチナ政府が行政権、イスラエル軍が警察権の実権を握る地区(警察権は、パレスチナ政府と共同の地区も含む)。2000年時点で面積の23.8%

3.  C地区イスラエル軍が行政権、軍事権共に実権を握る地区。2000年時点で面積の59%2018年現在で面積の「60%以上」[5]


 現在でも(
2020年)ヨルダン川西岸地区の主な統治者はイスラエルであり、パレスチナ人住民はイスラエル国防軍軍律によって統制されている(ユダヤ人入植者は、原則としてイスラエル国内法が適用される)。また、C地区はA地区、B地区を包囲し、さらに細かく分断するように配置されている[6]

さらに、C地区でのパレスチナ人の日常生活は大幅に制限されており、家屋・学校などの建築、井戸掘り、道路敷設など全てイスラエル軍の許可が必要となる[7]。特に住居建設の許可が下りる事はほとんどなく、イスラエル軍は違法建設の住居を撤去し、罰金を課する。国連によると、2010年だけで少なくとも198の建造物が撤去され、300人近くのパレスチナ人が強制移動を強いられた[8]

201859日、イスラエル国防軍は「ユダヤ・サマリア」に命令1797を布告した。これは、イスラエル軍が「違法」となった新築建造物(未完成または竣工6ヶ月以内または居住30日以内の建造物)を、司法手続きを省略して、96時間以内に異議申立が無ければ撤去できる内容である。命令自体は、ユダヤ人入植者も対象となる。

OCHA国際連合人道問題調整事務所)によると、イスラエル軍によるパレスチナ人所有の建造物の撤去は、2017年は月平均35件、2018年は月平均38件であったが、2019年は52件と増加した。2020年は、新型コロナウイルス感染症流行初期の1-2月は、月平均45件に減少したが、3-8月は月平均65件と、2017年からの4年間で最も多くなった。OCHAは、命令1797によって建造物の迅速な撤去が可能になり、所有者が異議申立の手続きを取れなくなっていることを懸念している[9]

 続く ……… ……… ………
  

  下線のあるのが…
     ガザ地区たこ揚げで東日本大震災の被災者激励
 「お互い様」ですね。東日本大震災では、何も米軍だけでなく、実に多くの国や民衆から励ましをもらったことを改めて知りました。

ヨルダン川西岸地区 -wiki


 パレスチナ問題はなぜ世界でもっとも解決が難しい紛

  
パレスチナ問題は宗教対立じゃない? 複雑な事情をやさしく解説
 
イスラエル支配の完成図の崩壊
 揺らぐ米の中東政策・世界戦略

  米欧のユダヤ人問題・アラブのユダヤ人

  イスラエル人口の推移(移民元・移民先)

 ユダヤ人問題 ー欧米・ロシア革命・欧州からの植民地問題
  移民・植民国家としてのアメリカと先住民
  「民族の牢獄ーロシア」から。ユーゴの実験。日本のアイヌ民族・先住民そして沖縄
   近代国民国家=民族国家観とエスニック問題の再検証
 現代アラブ社会

「ポスト植民地主義」の視点

「社会主義革命こそ」?まずは「どんな?誰とだれが主人公?」
 

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