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『前進』記事を引用する。(一部略)赤字は特に気になること。
末尾に簡単な【ブログ注】を付した。

革共同第29
回全国委員会総会を開催 反帝・反スターリン主義の闘い貫き 中国侵略戦争・世界戦争絶対阻止を - 週刊『前進』 (zenshin.org)

発行日: 2022912 3260 主張/理論

週刊『前進』04頁(32600201)(2022/09/12

 革共同は8月、第29回全国委員会総会を開催した。29全総は、2月の第8回全国大会で選出された全国委員が結集し、全国委員会=党中央委員会と地区・細胞という革共同の党としての基本骨格を、さらにしっかりと打ち固めていく出発点となった。(略)総会での革共同議長・清水丈夫同志、中央労働者組織委員会議長・松丘静司同志の発言の要旨を3面に掲載する。

⑴戦争情勢と29全総の任務

 (略) 帝国主義の危機と中国侵略戦争―世界戦争情勢はいよいよ本格的に激化している。ウクライナ戦争は、アメリカ帝国主義を先頭とする帝国主義各国の軍事支援のもと、ウクライナ全土を戦場化し、人民をとてつもない惨禍にたたき込みながら、世界戦争・核戦争の火種をますます大きくしている。()いまウクライナの、そしてロシアの労働者階級人民が真に求めていることは、この恐るべき殺戮(さつりく)と破壊の戦争の即時停止である。「今すぐ戦争をやめろ!」----これこそがウクライナ人民の叫びだ。
 米帝をはじめとする帝国主義の兵器や資金に全面的に依拠して戦争を長期化・泥沼化させ、ウクライナ人民を地獄の戦場に投げ込み続けること、生活と生産の場を破壊しつくすこと、原発をも戦場としてウクライナばかりかヨーロッパ全土・全世界をも破滅させるような戦争を続けることは、断じて「ウクライナ解放」ではない。

(略)

 

⑵8回大会の路線と方針を原則的に貫き闘った半年間

(略)
革共同第29回全国委員会総会を開催 反帝・反スターリン主義の闘い貫き 中国侵略戦争・世界戦争絶対阻止を - 週刊『前進』 (zenshin.org)
(清水丈夫選集第4巻序文。(略)
 

⑶戦争の階級的本質を暴き米日帝の中国侵略戦争阻め

 帝国主義の末期的危機と矛盾の爆発としての中国侵略戦争の暴露と、中国侵略戦争阻止闘争論の党的・全階級的確立は、われわれの喫緊の課題である。夏季アピール(本紙3255号)第2章で提起した「米帝の対中対決と全帝国主義を動員した中国侵略戦争(中国スターリン主義を帝国主義的に包囲し体制的につぶす戦争)が現代世界の矛盾の爆発、すなわち『新自由主義の大崩壊と戦後世界体制の最後的崩壊』の中心軸に座っている」「ロシア―ウクライナ問題も大きくその中にあるということを明確にすることが労働者階級にとって、決定的に大きな意味をもっている」という確認を、しっかりと全党的討議と実践の土台に据えきることが重要だ。(略)
 だがわれわれは、反帝・反スターリン主義世界革命を完遂する階級的立場から、ウクライナ戦争の本質を「プーチンの戦争」ではなく何よりも「米帝の戦争」として暴露し明確にしてきた。(略)

(レーニン全集第21巻「ヨーロッパ戦争における革命的社会民主主義派の任務」)(略)
 (同「戦争とロシア社会民主党」)
 ここに書かれてあることは何一つ古くない。現代でも基本的に百パーセントあてはまるし、現在の戦争の本質を「容赦なく」暴露し、宣伝・扇動する基準となる。(略)
 中国スターリン主義をたたきつぶす戦争に踏み出したのだ。この中国侵略戦争―世界戦争の中にウクライナ戦争も組み込み、中ロの連合を粉砕しようとしている。そして対中国、対ロシアの戦争・世界戦争に他帝国主義を動員することで、独仏帝や日帝に対する争闘戦を貫徹しているのである。

 

「旧スタ」「残存スタ」

() ここで「残存スターリン主義・中国、旧スターリン主義・ロシアはすでに資本主義化、帝国主義化しているのではないか」というとらえ方について、一言述べておきたい。このとらえ方の根本的な問題性は、それがスターリン主義の問題を「過去の問題」にしてしまっていることにある。旧スターリン主義・ロシアについて言えば、ソ連崩壊から30年以上が過ぎているが、スターリン主義体制下で蓄積された巨大な矛盾(依然として大きな国有経済・国営企業の停滞、それにまとわりつく旧スターリン主義官僚の腐敗と経済の私物化、さらに民族問題など)は、何も解決していない。()だが、このプーチン体制は、スターリン主義とその崩壊が生みだした経済的・社会的危機と矛盾を根本的に解決することは決してできない。資本主義を否定し打倒したロシア革命の反動的疎外物として成立したスターリン主義を根本的にのりこえる道は、歴史をロシア革命以前に「逆転」させること、資本主義(それは「死滅しつつある資本主義」「プロレタリア革命の前夜」としての帝国主義なのだ)に「戻る」ことではなく、反スターリン主義の第二革命・世界革命の貫徹によって歴史を真に「前進させる」こと以外にない。
 世界史は「ロシア革命以前」には戻らない。(
)

国際的団結の拡大を

 中国侵略戦争においては()

 台湾の労働者人民に対しても、いま現にウクライナで起きている事態と同じように、米帝や日帝の軍事的支援や参戦によって台湾の人民が中国スターリン主義から「守られ」「解放される」ことなど絶対にありえないことをはっきりと訴える。()

⑷9・23闘争の決定的意義 ()
⑸EL5派と組織的に決別
日和見主義と非妥協で闘う

【ブログ注】EL5=ELとは東北地方委員会のこと。詳細はこの文末の【ブログ注】を参照

 8回大会は、27全総決定を引き継ぎ、革命情勢を否定し階級的労働運動路線を拒絶したEL5派を「7回大会的空論主義の裏返し」としての「右翼日和見主義」と規定し、その本質を明らかにした。そして27全総決定を拒否し、東北地方委員会において反革命的組織指導を継続する井上に対して除名を決議した。だが井上らEL5派は8回大会の決定も全国委員と政治局の選出も認めないと公言し、まさに「メンシェビキ以下の解党主義・小ブル自由主義の惨状をさらしている」(夏季アピール)。レーニン・ボリシェビキは、()メンシェビキの解党主義について1908年12月協議会で、「ロシア社会民主労働党の現存の組織を解消して、是が非でも、すなわち党の綱領、戦術、伝統をはっきり放棄するという代償をはらってさえも、それを合法性の枠内での無定形の結合体ととりかえようとする、一部の党内インテリゲンツィアの試み」と規定した(レーニン全集第17巻、12年プラハ協議会で再確認)が、これはそのままEL5派にあてはまる。
 大会決定を拒絶する党員・組織が、革共同の構成員・構成組織として認められないのは当然である。EL5派は革共同から逃亡し、脱落していることを全国委員会として確認する。福島で3・11闘争の先頭に立った○人の革命的同志がEL5派と決別し、新たな福島県委員会を結成した。全国委員会は、新生福島県委員会を福島における革共同の唯一の構成組織として確認する。
 革命情勢の否定と階級的労働運動路線の拒絶を出発点とするEL5派の情勢分析は、レーニン帝国主義論の解体であり、「ロシア・プーチンによる侵略戦争」論であり、帝国主義の矛盾の爆発としての中国侵略戦争・世界戦争の否定である。「没落した米帝に中国侵略戦争、世界戦争なんかできっこない」という小ブルジョア的願望を「理論化」し、信念にまで高めているEL5派には、帝国主義打倒・世界プロレタリア革命を貫徹する、自国帝国主義を打倒する実践的立場がないのである。
 EL5派は、()

 全国委員会は、福島に続き早急に宮城県委員会を再建する闘いに着手する。今もEL5派のもとにとどまっている全「党員」に対して、あらためて8回大会の諸決定に従う意思があるか否かを問い、その意思があることを表明した者のみを党員として承認する。
 革命情勢を前にした革共同の2627全総―8回大会的飛躍から脱落・逃亡したEL5派と、3全総路線の実践から逃亡した黒田・カクマルの本質は同じである。(略)

⑹プロレタリア独裁権力をめざす革命党建設の推進を

 世界戦争の開始=革命情勢で、レーニンが提起した革命党の三つの義務、()

 加えて次の組織建設上の諸課題を確認したい。
 ①中央労働者組織委員会建設について。

 ②全国単一党建設に向けた中央指導の強化について。レーニン主義的中央集権の党建設のさらなる前進に向けて、()

 ③女性解放組織委員会(FOB)建設、各地区での女性解放闘争の前進について。新自由主義大崩壊と戦争情勢で女性プロレタリア大衆への極限的矛盾が集中し、自己解放を求める根源的決起が開始され、資本・国家による女性の反動的組織化や戦争動員攻撃も激化している。女性解放=全労働者階級人民のプロレタリア革命への組織化へFOBの任務はますます決定的である。革共同の革命的女性解放闘争の原点の再確立、さらに党中央指導部への女性同志の一層の組織化が絶対に必要である。
 ④戦時下の反弾圧闘争、とりわけ星野闘争と一体の大坂裁判の決定的意義を確認し、1025初公判からの連続的公判闘争に総決起する。
 地区党建設、学生運動の発展、宣伝・扇動の飛躍、国際連帯闘争、党本部の強化、反弾圧闘争、非合法組織のための闘いを保障する財政闘争の推進をかちとる。以上。

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EL5 2020年1月、東北地方委員会所属の全国委員(当時)5人の連名で出された階級的労働運動路線に反対する文書のこと。21年2月の27全総でその誤りが確認され、撤回すべきことが決定された。

【以上『前進』記事から転載】……… ……… ………

【ブログ注】EL5 文中のELとは「革共同の東北地方委員会」。「5」は「宮城県、福島県、青森県、新潟県、秋田県」などの各県委員会のこと。東北地方委員会を構成する全て。北海道・岩手・山形は単独では不存在。新潟は一般には北陸だが、事情により…
  
併せて「EL5」とは、上記文書を提出したメンバー5人を指す。(左記は訂正部分)

元宮城県委員長のY氏」は「政治局員」に格上げされて「江戸川派」?(2019年末付けで本社へ移動)

その5日後付に下記
東北地方委員会の決議
2 02 015

 : 『狂おしく悩ましく』 (livedoor.blog)参照


旧スタ論では 

当ブログの

8 反スタの終わり 
に少し関係記事がある。藤沢明彦氏の空気感??



ひとまずは中央派の『前進』の見出しを紹介する。
週刊『前進』
04頁(32420201)(2022/05/02


  2022年5月 2日 第3242号 主張/理論. …
革共同の春季アピール
第3次世界大戦・核戦争危機を 反帝反スタ世界革命に転化しよう
日米会談・クアッド粉砕5・22大闘争へ

目次        1

はじめに       2.. 2

Ⅰ―総転向・総翼賛情勢突き破り革命への道を示した8回大会      3.. 3

   ロシア革命以来の挑戦にうって出る決意うち固める              3.. 3

 ⑵大会決定を直ちに実践し深化させた3〜4月の闘い 5.. 5

Ⅱ―米日帝の中国侵略戦争阻止へ日本労働者階級の一大決起を 7.. 7

   ウクライナ戦争の本質は米帝主導の「米帝の戦争」だ          8.. 8

   国際反戦闘争と自国政府打倒の闘いで戦争とめよう          10. 10

   中東欧の勢力圏化めぐる争闘戦とNATO東方拡大     13.. 13

   コロナ×大恐慌×戦争が生み出す全世界的革命情勢        15.. 15

Ⅲ―バイデン来日粉砕・岸田打倒、全国から首都東京に総結集を 17.. 17

革命に勝利する党の建設をなしとげよう                            20

【ブログ注】ページ数はA5
の場合(400字詰め原稿用紙で2枚半)。∴総量は約50枚


続いて関西派の『未来』を紹介する……… ……… ………
プーチンを擁護する『前進』
未来第343号目次(2022年6月2日発行)


     レーニン『帝国主義』序文を否定(上)
     岸本耕志 

                       プーチンの侵略戦争を許すな

                       ブチャの虐殺を「戦争プロパガンダ」という『前進』

                       プーチンの21年7月論文「歴史的一体性」に触れず

                       レーニン『帝国主義論』序文の民族抑圧を無視

未来第344号目次(2022年6月16日発行)
プーチンを擁護する『前進』(下)

              民族問題を捨象し、島崎光晴『帝国主義論』も裏切る

                      白井朗『20世紀の民族と革命』の抹殺

(つづく)

目次をあえて公開したのはひとまずその構成を知ってもらうためだ。
 長くなってしまったので、お茶でも用意しながらお読みください。
  🍰 ☕ 
 ……… ……… ……… ……… ……… ………
まず3部に分かれる。
第1部は、45年集会での発言を採録したもので、いわば「オリジナル部分」。全体の半分弱がこれに当たる。
第2部と第3部は、すでに公開されたもの。元々は中核派の『前進』や季刊誌『共産主義者』や知識人:弁護団などの『破防法研究』で文字として公開されているものだ。

発行主体は誰か?
「江村編集」とあるが、集会を呼びかけた向井さんや「実行委員会」などが冠されてもいない。

 そうした事実を踏まえ「編集者の目指す方向性」についてあえて言っておきたいこともある。
 まず第1部。
 ざっと見て、編集者が強調したい発言は3つ。

 ①先ずは呼びかけ人の向井さんの発言(「3全総」)。
 本多さんの神髄=革共同の神髄は「地区党建設・労働運動」という発言は、実は70年前後の学生運動出身者にとってはいわば「寝耳に水」と言ったら言い過ぎか?
 ただ、発言の中身は向井さん自身の体験談や本多さんの思い出などが満ちていて、「違和感」は少ない。それに90年代以降に労対や労働運動に踏み込んだ人々には「ついに言ってくれた」という人もいるかもしれない。労働現場で活動する人には「何を今さら」かもしれない。
 さらに最近の中央派も「歯に衣」を着せながらではあるが、同様な領域に踏み込んで久しい。いわば「三全総に帰れ」。向井さんが意図してかしないでか、故岸・水谷氏らの『敗北』本ーー武装闘争=ロケット弾路線の継続論を批判している。ただ、こうした向井さんの発言はすでに集会実行委員会のブログで公開されていて今でも読める。hondanobuyoshi1975

 ②
次いで水谷(槙)けい子さんの特別報告「本多さん虐殺の真相」だ。
 槙さんは横国大出身の旧姓で、中核派の女性解放委員会の責任者も務めた人。水谷保孝氏の連れ合いでもある。
 革マル派が「本多書記長が交通事故にあい瀕死の重傷」という偽電話に始まり、ご家族をはめ込んだ大掛かりな謀略=演出によって本多さんのアジトを突き止めて凶行に及んだ全体像が語られた。

 政治局が押し隠し続けた襲撃の実像が初めて公開された。ただ実際には秘密は漏れるもの。今回の報告で実際に私が知ったのは、「横浜の病院の革マル医師」が一つの病室を抑えて家族と「包帯だらけの本人」の面会場所とした、ということだけだ。

 ③
水谷保孝氏の「本多暴力論」継承発言。タイトルの立て方も分量も向井さんの発言に匹敵する。
 02年の白井朗さんへのテロと沈黙への「自己批判」もある。私や牛〇さんがヤジを飛ばしたのは、この自己批判に対してだった。
 自己批判の要旨は、「仮に白井が間違っていたとしても、本多暴力論の正しい適用ではなかった」。この「上から目線」の「自己批判」にはあきれる他ない。
  そもそも「自己批判」は誰に対してなのか?まずは「被害者」に赦しを得て…自分のブログ『試練』でまともに書いて、それから公開の場で要旨を語る、のはず。
白土 当ブログでは90年前後の白井氏の民族問題の出版提案とその後のいくつかについて書いている。私としては「血債の思想」やスターリン主義批判のスタンスがここでついに理論的にもコペ転したと振り返る。(実践的には70年代~80年代に「棚上げ」=放棄されていた)
【補足 以下】         
水谷氏らが失脚した06年の「関西での党の革命」をメインに据えると、白井さんへのテロと隠蔽の構図は、その序奏とも言える。水谷氏が本気で自己批判するなら、その辺も含んで欲しいね。【以上 補足】          
 その辺も併せて、機会を改めて論じていきたいね。
 水谷氏の発言には革マルの反革命的言辞集みたいなものが付いていて、結果として向井さんの分量に匹敵する。これも何のためのものか?

 ④他の元中核派諸氏の発言などはそれぞれの今の立ち位置や思いを語っていて、それはそれとして貴重だともいえる。
 斎藤政明さんは奥浩平がいた─私的覚書 (RED ARCHIVES 03) | 齊藤 政明 |本 ...の著者
 高田武さんは「地下潜行/高田裕子のバラード (レッド・アーカイヴズ 04) | の著者
 伊藤隆〇さんの発言は当ブログにアップ済だ。伊藤さんの発言 : 『狂おしく悩ましく』
 原田誠之さんの「」も実行委員会でアップ済み。
   関連して私の芝工大事件=滝沢紀昭さんの死の経緯についての集会での「5文字の削除要請」発言は当ブログでアップした。

   白土 ただし、こういう形で出版するなら、実はまだ問題が残っている。当時の中核派メンバーも事件の被告人だったという事実も含めて明らかにする必要がある…

 「共産党による告訴事件での指名手配中…」についても、「反戦連合ほか」の人たちも手配されていて、実際に起訴されたのは実はそちらの人々だった。「闘う中核派VS 闘わない離脱グループが」…という構図からくる表現自体がが問題だ。
 あえていえばこの辺も削除の対象。この問題も、「内ゲバ」の問題を正面から振り返る時、避けて通れない。
梅 「非業の死者」は革マル・共産党そして連合赤軍関連を含まない。もちろん反日武装戦線は含むけど。救援連絡センターのそれとも区別される「一定の政治判断」があることは知っていた方がいい。
 以上のことは、場所を改めて続編にしよう。
白土 うん。色んな事件やいろんな角度から、時間をたっぷりとって話し合いたいね。
 
紅  在日の李さんは「7.7自己批判」について在日としての違和感をはっきり強く語った。(華靑闘=在日華僑と在日の立場の違い)
 各氏の発言は、あれから時と経験を経て、「今」の思いが満ちている。さしあたり「てんでんこ」で「不協和音」だ。先の3発言や水谷発言に集約できるものではない。むしろそこに今後に残したいものがあるとも言える。
 改めて発言集だけならたぶん全体の4割弱か。それだけにしておけば無難なものになったともいえそうだ。

第2部・第3部は、当時の本多中核派の地平を語っている。革マル派の蛮行の意味もよく分かる。歴史的文書ではある。
 しかし、この2・3部には何か根本的な怒りをもつ。
 ㋑それぞれの発言は、いわば「中核派との蜜月期の言葉」だという事実だ。
 その後の経緯の中で、ほとんどの人が中核派との関係を断つ、または断たれる。
 ㋺多くは故人になっているが、いま改めて公表するとしたら、掲載を拒否するか、最低一定の補足説         明をしたいはずだ。
 ㋩今の時代は、「著作権」、死後であれば遺族のそれが大事にされている。編集者としては常識と言      っていい。
   特に白井朗さんによる追悼文の転載にはびっくりした。白井さんの清水氏や本多さんへの「不忠」をテロの理由にした人が大々的に引用するとなんて…
 たぶん、発言集だけでは「売れない」ことからの「やらせ」というところか?
 『前進』は昔から「人権に無関心」と言われて来たが…
水谷氏の白井さんへのテロの「自己批判」は、この出版計画から逆算したものと考えると、いかにもガテンがいくね。

湯本発言の削除など
 ところで、ここには「湯本=白土発言」が無い。そのいきさつは?
白土 うん。「載せる」とも「載せない」とも連絡もなかったね。集会最後の江村氏の出版発言にも正直言って「絵空事」以上の感想もなかったけど。
垣沼さんも同じで無断で排除された。
 遙かなる一九七〇年代-京都 学生運動解体期の物語の記憶の著者。松岡 利康 他1名
 槙さんの第2発言も削除された。発言自体が闇の中になった。いわば「爆弾発言=元中核派の女性としての自己告発」でも。これを削除できるのは水谷氏以外にない。

水谷監修
 いろんな経緯からしてもそもそもこの企画は、水谷氏の「本多正統派宣言」みたいなもの。
 その意図はボロボロの結果だけれど、その思いだけが溢れ出している。
 「水谷監修」本と定義するのが正しい。
 改めて、第1部だけなら、意味あるものなのだろうけど。
 まっ、この記事が公表されるのが遅れた分だけ、本書の売り上げに寄与した、といえるのかもね。

【ブログ注】
技術的な問題がひとまずは解決しました。この欄で目次を公表します。


……… ……… ……… ……… ……… ………
タイトルの本が出版された。
肯定・否定に評価は大きく分かれそうだ。
まずは中立的に内容紹介から。
最初に目次から (目次の部分をクリックしてご覧ください⇒ダメかな?)
スマホの人はデスクトップ形式で開くと見やすくなるようです。上の👁️を押すと…

編集のつごうで続きは別の記事にします。
今後は「江村追悼本」や「江村⇒水谷『追悼本』」あるいは単に「追悼本」や「江村本」とします。
江村①B5
















えむらほんだし



江村本③

未来第308号 (kakukyodo.jp)

連載「命をみつめて見えてきたもの」を終えるご挨拶 有野まるこ

 読者の皆さま。ガンの悪化によって「障害者」となり、「死」とも向き合うことになり、7年間のガン療養で見えてきたものを書かせてもらってきました。命をみつめ、過去をふり返り、残された人生を如何に生き切るか? を考えることは、関わってきた組織や活動、理論や思想の総括と反省を深める営みとも重なりました。 
 昨年12月、組織員が引き起こした性差別・「障害者」差別暴力事件が、直後、被害女性の勇気ある怒りの告発・糾弾により明るみにでました。私たちの組織と思想は根底的反省をつきつけられたのです。しかし私たちは、一人一人が人間としての根源的怒りをもって、真剣に被害女性とお連れあい、および「事件」全体と向き合い、直ちに糾弾の闘いに立ちあがることができませんでした。#MeToo運動が世界のうねりとなり、性差別・性暴力廃絶が人類史的テーマであることが鋭く提示されてきた中で…。今も怒り、申し訳なさ、恥ずかしさと無念でいっぱいです。このことが最後の、大きな契機となり、私は革命的共産主義者同盟、その後の再建協議会の破産を確認せざるをえず、別の道を歩む選択に至りました。
 こうした経緯から、前記同組織の機関紙として発行される『未来』への連載の掲載は終えます。「未来編集委員会」発行の『未来』には引き続き連載を続けます。機会があればお読み下さい。1年間おつき合い頂いたことに感謝します。ありがとうございました。
 【ブログ注】
「未来編集委員会」発行の『未来』。T氏らが発行する予定の?別の機関紙のこと。

   
 

4面

人民主体の共産主義運動を

革共同首都圏委員会からの訴え

 11月の総会呼びかけ文にもありますように、世界、そして、国内の情勢は、私たち共産主義者と自覚する者にとって、一時の猶予も与えていません。人民が苦しみ、必死でたたかっているのです。人民に対して向き合い、責任を持った運動が必要なことは、論をまたないでしょう。
 私たちは2019年末、男性同志の中から「精神障害者」でもある女性に対する性暴力を生み出してしまいました。被害者への謝罪とともに、被害者の精神的ショックに向き合い、彼女との信頼関係を作り出すためには、数年、あるいは、それ以上の年月を必要とするかもしれません。加害者が私たちとの討論を拒まない限り、私たちは何年かけようとも、彼の自己変革を勝ち取るための努力をおこなわなければなりません。この加害者との討論が、私たち自身の人間観を問い直させ、私たち自身の自己変革ともなるでしょう。そしてこの過程は、同時に、これまでも党の中で起こり続けてきた性暴力と、それに党がどのように対応してきたのかを総括しなければならない過程です。この問題の解決のためにも、継続して責任を持つ体制が必要であることもまた、論をまたないところでしょう。

 にもかかわらず、なんらの責任体制も作ることなく辞任を推し進めた旧関西地方委員会執行部の人々は、今回の性暴力事件から逃亡したということです。また、なんらの運動の方向性をも示さない彼らの態度は、世界の人民の苦闘にも背を向けるものです。

責任を放棄した旧革共同関西地方委

 私たち首都圏委員会は、7月の臨時総会に対して、中止を要請し、当日にも質問状を提出し、彼らの姿勢を問いただしました。彼らは、私たちの問いかけを、ことごとく無視する態度に終始しました。
 この過程で私たちが提出した文章の中で、T前議長をはじめとする人々に対して、背教者という言葉を使いました。それは、性暴力について、金銭解決を進めたり、裁判という国家の司法官僚に判断をゆだねようとする志向があったことを知るに及んでのことでした。
 T前議長の7月末の辞任の言葉の中で、彼は革共同の一切を否定し、「革命は纂奪される」との文章では革命そのものを否定しました。この文章の中で彼は、「本多の暴力論は、人間がその長い歴史のなかで形成してきたさまざまな価値観や倫理観が共同体に果たしている役割をさしおいて、暴力こそが共同体形成の重要な契機であると断定するところにその特徴がある」と記しています。
 人民は、自らと仲間のいのちと生活、そして、人民にとっての倫理観を追求するがゆえに、階級社会を暴力的に変革しなければなりません。これは、『共産党宣言』にも明記された提起です。
では、彼の倫理観とは、いかなるものなのでしょうか。

● 革共同、そして革共同再建協議会を支持した人々の金を使って、専従として活動してきたことについて、一言の総括もしない。
● 今回の性暴力を起こした加害者について、デマや憶測を加えた文章をばらまき、党員の処罰感情を操ろうとしたこと。
● 自らの脱落のために、性暴力事件を利用したこと。
● 上述したことをおこなっておきながら、『未来』編集や財政を握り続けてきたこと。
 近代倫理の基本として言われるのは、人間を手段として用いてはならず、目的としなければならない、というカントの提起です。彼のおこなったことは、人民をただただ手段として用いているだけのことではないですか。

 

「精神障害」をもつ女性への性暴力

 「障害者」である女性は、性暴力の被害者となる危険性が高いことが指摘されてきましたし、事実だと思います。この現実については、「障害者」である男性も、しっかりと受け止めなければならないことです。
 性暴力被害の当事者は、あくまでも被害を受けた女性です。家族ではありません。当たり前のことを言っているように思われるかもしれませんが、「障害者」である女性は、この当然のことが無視されがちになるのです。
 ですから私たちは、被害者女性に向き合い続けなければなりません。私たちの少ない経験からしても、性暴力を受けた女性との信頼関係を作り、その人の精神的な回復のためには、少なくとも数年以上のかかわりを必要とすると思います。これをやりぬかなければならないのです。

人民を主体とした共産主義運動を

 共産主義とは、人民にとって、実質的な自由と平等を作り出す思想、運動として生み出されてきたはずです。今は、その対極として語られてしまっていますが。
能力に応じて働き、必要に応じて受け取る社会とは、人々がお互いに向き合い、何を必要としているのかを共有する社会でしょう。
 こうした社会・世界を目指している人々が共産主義者であり、また人々からそのように受け止められなければ共産主義者としては失格である、と自ら考えなければなりません。


  ロシア革命において、ボリシェビキは、工場委員会を解体し、労働者自主管理を否定してしまいました。これがスターリン主義を生み出していく大きな契機となります。スターリンと対立して、独自に国家建設を行ったユーゴスラビアは、労働者自主管理を実質的に作り出しました。しかし、民族間の加害・被害の歴史を不問に付して社会を作り上げてきた結果、経済の低迷と帝国主義の側からの干渉も受けて、内戦となって崩壊しました。 こうした人類史が刻んだ歴史、そして、革共同から再建協に至るまでの主体的在り方を総括し、人民を主体とした共産主義運動を作り上げていきましょう。これは待ったなしです。プロジェクトを作り、年限を切って報告書を作成し、様々な人民の意見をも聞きながら、創造していきましょう。

 

#Me Too運動に学ぼう
党内性暴力事件 真の謝罪のために ①

石川由子

 私たちが1970年に、華僑青年闘争委員会の糾弾を受けてから50年が過ぎた。たたかうアジア人民と連帯できてきたのか。我々は血債を本当に償うことができたのか。その道筋として築き上げた7・7自己批判の思想は今錆びついていないだろうか。もう一度検証されねばならない。

 いや7・7思想は錆びつき風化しそうな現実の中で、2019年末党内女性差別事件が起こった。深刻な女性差別、「障害者」差別事件だ。私は初めてこの話を聞いたとき、最も厳しい糾弾と自己批判を要求されるのは私たち女性解放戦線だと思った。その後の展開は違っていたが、今でもこの考えは変わっていない。
 女性解放戦線の一員として私は被害者Aさんに心から謝罪します。もうずいぶん長い間私たち女性解放戦線は開店休業状態でした。党内外の女性差別を正面から見据え、それと全力でたたかってはきませんでした。党内の男性たちを教育することを怠ってきました。
 加害者Xは許せるものではないが、私は「同じ女性としてただあなたと共に怒る」ことですませることができる立場ではありません。あなたの糾弾は私に向けられているのだと受け止めます。

女性解放闘争の再確立を

 これまで革共同では女性の政治課題が並べられることはあったが、男性の差別意識の切開、男性にとっての女性解放闘争課題、「女性への血債」が提起されることは皆無だった。男性による女性差別、とりわけ暴力に焦点をあててシリーズで書いていきたい。ここで分析を試みることで被害者への謝罪の内実としたい。
 男性による暴力を論述する際、暴力をふるう男性をモンスターにしてしまい、その内面を全く顧みない傾向があるように思う。彼らは普通の労働者であることを忘れてはならない。同じ階級の中にある差別への糾弾は、連帯の熱い呼びかけとして男性にこそ読んでもらいたい。

性暴力の告発がようやく始まった!
【以下略】この論文は連載中です。

……… ……… ………

共産主義運動年誌 第二十一号(2020年)  論考

革命は簒奪される-反帝・反スターリン主義とは何だったのか |

 椿邦彦(革命的共産主義者同盟再建協議会)
【ブログ注】離脱直前の投稿のようです。


資本主義の終わり論2  2021/01/01

·        革共同再建協が党員総会を開く  (fc2.com)

【ブログ注】
関西派(橋本派??)の個人の論考


関西派の分裂

2020年12月17日発行の『未来』で関西派の分裂が公開された。

分裂・離脱した関西地方委員会の元議長たちのその後の動向はつまびらかでないが、いまだ流動性の中にありそうだ。事態の進行で「橋本派」VS「元議長=T派」ということになるのか、あるいは単に「多数派」VS「Tグループ」になるのかは今後の事態によりそうだ。

 以下、関係記事を転載した。

  ①革共同再建協議会党員総会の開催と、新たな執行機関選出の報告

   ②革共同首都圏委員会からの訴え

  ③連載「命をみつめて見えてきたもの」を終えるご挨拶

  ④革命は簒奪される-反帝・反スターリン主義とは何だったのか | 椿邦彦

 今回は①総会の報告・諸決議だけにし、次回残りにします。

【以下転載】……… ……… ……… ……… ……… ………

未来第308号 (kakukyodo.jp)4面

 革命的共産主義者同盟再建協議会は、7月に総辞任した関西地方委員会の再建などを目的に、11月下旬に全国総会、関西地方委員会総会を開催した。総会では、基調報告、事実経過、革共同総括の3つの報告、首都圏委員会はじめいくつかの意見・討論を受け、4つの決議を採択した。最後に12人の関西地方委員(うち3人は女性)を選出。『未来』編集委員、『展望』編集委員などを承認した。ここに総会で確認されたいくつかの決議を掲載する。

 また『未来』紙に長期連載の有野まるこさんの連載終了のあいさつも併せて掲載する。


総会決議

 革命的共産主義者同盟再建協議会は、2020年11月下旬、東大阪地区細胞をはじめとした各機関、組織の決定と、個人の呼びかけで、全国総会および関西地方委員会総会を開催した。
1)
 本日われわれは、旧関西地方委員会議長の無責任な辞任=逃亡・党破壊を許さず、闘う再建協議会の再生に向け、新たな戦闘態勢を確立した。われわれは7月下旬におこなわれた、新たな執行体制なき地方委員会解散を断じて許すことはできない。
 前関西地方委員は、昨年末に発生した性暴力事件について、金銭解決を推進する腐敗に陥った。そして当該地区細胞の加害者の謝罪と反省を実現しようとする努力や、党の女性差別と向き合わない現実とのたたかいを、上から抑え込もうとしてきた。ついには革共同・再建協としてたたかってきた歴史を全否定し、その理論・運動・組織に悪罵を投げつけ、一切の責任を放棄して辞任した。

2)
 7月下旬以降、数カ月にわたって党としての執行体制が崩壊している中で、党員の必死のたたかいは続けられた。沖縄・反基地・反核・反原発、生活破壊とのたたかいに取り組んできた。「骨格提言」の完全実施を求める大フォーラム等をコロナ禍の中で新たな形で、全国の人々とともに実現した。
 11月1日の大阪市廃止住民投票をめぐっては、大阪市民の中に深く入り込み、奇跡的な勝利をもぎ取り、市民と感動的な喜びを共にすることができた。

3)
 危機にのたうつ帝国主義は、世界革命の未達成によって延命を続け、新自由主義という局面に入っている。その新自由主義は「格差と貧困」といわれるように人民の生活を破壊している。自然破壊や医療体制の削減は、新型ウイルスによるパンデミックを引き起こし、人民の命も奪っている。支配の危機の中で差別・排外主義がかつてなく煽られている。
 安倍を引き継いだ菅政権は、安倍以上に改憲の野望を表明している。むき出しの新自由主義と強権体制をあらわにしている。

4)
 われわれは、全世界で、帝国主義―新自由主義に対するたたかいに立ち上がる人民と連帯し、菅政権打倒に決起する。その中で細胞をはじめとする各級の組織を「討論し、決定し、行動する」生きた組織として作り上げていく。
 そのためにも革共同、再建協の総括、さらには共産主義運動の歴史的総括をおこない、人民主体の共産主義運動を作り出していく。

5)
 最後に女性差別事件の被害女性にあらためてお詫びするとともに、加害男性を追放して逃げ出すのではなく、党としての自己批判を深めていく。糾弾・自己批判の過程で加害男性と、党自身の自己変革を必ずや実現する。以上決議する。
     2020年11月下旬 革命的共産主義者同盟再建協議会党員総会

東大阪地区細胞の自己批判と新たな決意

 昨年12月30日、東大阪地区細胞所属のHが深刻な女性差別・「障害者」差別をひきおこしました。私たちは被害女性のAさんには申し訳ない気持で一杯であり、謝罪の言葉もみつかりません。このような差別事件を引き起こした原因は、私たちが女性解放闘争、「障害者」解放闘争において“死んだ”細胞だったことに起因すると考えています。したがってこの問題の本質的解決は、私たちが女性解放闘争、「障害者」解放闘争等において“死んだ”細胞から“生きた”細胞に飛躍すること、それに挑戦することだと考えるものです。
 私たちは事件発生直後の地区会議でHに対して事件発生日を起点として向こう1年間の党員権の停止、自己批判が貫徹しない場合はさらに延長する等の処分を決定し、ただちにHに対する事実確認・糾弾を開始し、Aさんへの謝罪とつぐない、そして二度とこのような差別事件をひきおこさないための闘いを開始しました。
 『未来』299号の「同盟員による性暴力事件について深くおわびします」という記事は推測に基づくものが多く含まれているだけでなく、今回の差別事件をH個人の責任にしており、Hを生みだした党の問題にはまったく触れていません。さらに党員の処分権限があたかも関西の「臨時総会」にあり、「無期限の資格剥奪処分」を決定したかのように記載されていますが、これは誤りです。党規約によれば当該細胞たる東大阪地区細胞が処分することになっています。私たちは1月段階で前記のような処分を決定し、この11カ月間、Hに対する糾弾と自己変革を求める闘いをおこなってきています。
 党の問題にメスを入れない同記事の姿勢は無責任であり、このような姿勢は党と階級、そして読者を裏切るものです。党はHの加入後も女性差別・「障害者」差別を含めて事実上何らの指導もしてこなかったのです。党は空洞化していたのです。こういう党だったからこそこのような差別事件が引き起こされたのです。まさしく革共同と13年間の私たち再建協議会の内実が問われているのです。
 革共同は7.7自己批判の立場に立って、これまで差別事件に対してそれを党の問題としてとらえ、どんなに不十分でも党の飛躍と発展のために闘うことを決意してきましたが、こういうあり方が解体し空洞化してきたのが現実なのです。この現実を直視することから闘いを始めるほかありません。Hのような差別思想にまみれた一人の人間すら変えることができなくてどうして多くの人たちに影響力をもつ、地域に根ざした党をつくれるでしょうか。だからこそ党籍剥奪、追放は間違っており、ゆえに党がこの闘いに全責任を負わなければならないのです。私たちはこのような決意で自分を変え、Hを変え、党を変え、Aさんに通じる謝罪を実現していくために総力をあげていく決意です。
     2020年11月下旬

前地方委員の解任

4号決議

 前臨時総会で採択された議長および地方委員の辞任の「承認」を取り消し、今総会の決定として「解任」とする。また、3月に地方委員会が発出した「強制わいせつ事件にかんする調査報告書」と、地方委員会に報告された「O聞き取り報告書」は事実に基づかないものであり、これらは取り消します。

  理 由
 地方委員会は全党員から選出された党の代表であり、責任を委託された執行機関であるのに、今回の性暴力事件に対し、党としての謝罪と党としての自己批判を貫徹することを放棄し辞任したことは、自らの責任と任務を放棄するものであり、絶対許されません。 しかも、今後の体制を作ろうという動議をも無視し、辞任「承認」の採決を強行したことは「もう自分たちには責任はない」という無責任な開き直りであり、許されません。 よって、今総会の決議として、前回の辞任の承認を取り消し、前議長および前地方委員を解任とします。 


党籍不存在の確認

5号決議

前議長の党籍喪失(もはや党員でないこと)を確認する。

 理由 これは処分ではなく、党としての認識の問題です。党としては「前議長は自ら離党した」と見なすということです。
 前総会で、前議長は「議長辞任のあいさつ」として「実践的な結論を述べます。私は革共同の理論、組織、運動と完全に決別することだと考えます。」と述べました。「完全に決別する」ということは、単に議長職の辞任だけではなく、党からの脱退をも宣言したということです。
 党に加盟するときは党の承認が要りますが、党からの脱退は各人の決断・決定です。前議長自身が「完全に決別する」と述べているのですから、私たちは前議長の離党を確認します。

【以上転載】

だいぶ遅れましたが『試練』から転載します。
 【管理者のコメント】があまりに「水谷節」でかつ長いので、「謝罪文」本体を前に出し、また、解説は取捨選択します。


【以下引用】

2019-10-31 09:29:30 | 日本の新左翼運動と共産主義運動をめぐって


資料:天田三紀夫革共同書記長の「謝罪」文

▲革共同政治集会で基調報告する天田三紀夫氏(2007年7月29日、関西)

……… ……… ………以下、「謝罪文」全文……… ……… ……… 
                       6月11日 熊沢

 KOW同志から報告を受けた時とびあがらなかった自分、さらにコピーの遅れに気がつかなかった自分に、ものすごい危機感をもっています。

 申しわけありませんでした。

 人間的尊厳をかけて決起した〇〇同志に対して心から謝罪します。

 塗炭の苦しみから決起した女性同志に心から謝ります。

 この壁をどう突破していくのか。

 〇〇同志の決起に連帯して闘います。

 労働者階級の現実とともに進むことであると考えます。

 新自由攻撃に対して決起した女性・わかもの共に進むことです。このことをはっきりさせます。

 マルクス主義の研鑽につとめます。

 政治局の組織問題の解決のために全力をあげます。

                      以上あらためて謝罪します。


………【ブログ注】 以上全文。以下は『試練』による註

熊沢=天田三紀夫氏の組織名。

註2:KOW=小岩の略で、鎌田雅志氏の組織名

註3:「報告を受けた時」=女性差別被害を受けて深く傷ついたPさんは、その直後、担当政治局員・鎌田氏に許しがたい差別犯罪を直訴・告発した。その訴えを聞いて、衝撃を受けた鎌田氏は、ただちに黒川(木崎)氏に報告し、「重大な問題である。組織問題にしなければならない」と強調した。Pさんの告発内容を詳しいレポートにして、天田氏と黒川氏に提出した。その鎌田氏にたいして、黒川氏は「山梨は責任をとらせるほどの重要な指導部ではない。処分する必要はない」「たいした問題ではない」と高飛車に逆オルグした。さらに「Pさんが何か変な動きをしないか、監視せよ。逐一報告せよ」と命じたのだった。鎌田氏はすぐさま黒川氏の指示に従った。以後、彼はPさんに監視のプレッシャーを加え続け、告発封殺の直接の先兵となった。

註4「コピーの遅れ」=鎌田レポートを受け取った天田氏は、それをコピーせず、どこにも回さず、隠匿した。それから5年後の今回の追及にたいしても、鎌田レポートを明らかにしていない。つまり、「コピーの遅れに気がつかなかった」というのはまったくの嘘であって、意識的・組織的にPさんへの女性差別犯罪を隠蔽、山梨を擁護、Pさんを弾圧してきたのだった。

註5:「謝罪」=熊沢文書は無題である。なぜなのか。題目に「謝罪」「自己批判」という文言を記すことを意図的に拒否しているとみてよい。実際、本文に「謝罪」ということばはあるが、「とびあがらなかった」「コピーしなかった」ということを謝っているわけで、それしか書いていない。なぜとびあがらなかったのか、なぜコピーしなかったのか、その理由、その思想的根拠を真摯に自己切開するのでなければ、謝罪になるわけがない。「とびあがらなかった」とは何という言い草であるのか。そもそも政治家あるいは組織人が書くような文章ではない。これでは謝罪にはならない。それ以下の文章も、すべて責任逃れに終始している。「マルクス主義の研鑽につとめます」とは、けだし名文句である。マルクス主義の学習が何一つ身につかなかったダラ幹、権力欲のみで生きてきた天田氏の正直な心情吐露であろう。それにしても、あまりにも低水準な、あまりにも軽く、あまりにも拙劣な、およそ一政治組織の書記長たる者が書いた文章とは思えないものである。いや、むしろ、このような書記長を戴いてきた革共同中央派の、これがありのままの思想状況なのである。なお、天田氏はその後、心身ともに組織関係、人間関係に対応しえなくなり、人間崩壊的状態であるとされている。真偽のほどは検証されなければならない。なぜなら、それを理由に、党員の追及から逃れるという、‘天田隠し’がされているからである。

註6:「7月テーゼ」=07年7月、非公然政治局会議に清水議案が提出され、それを天田氏が「これで整理がついた」とした。天田氏に認められることではじめて清水議案が7月テーゼ原文とされた。その清水議案を『前進』用に編集・執筆した中心が坂本千秋氏(当時、副編集長、26全総で政治局員に再任、編集長)である。清水氏はもとより、坂本氏も革共同における7・7自己批判の思想、路線を「7月テーゼ」をもって否定・追放し、自ら排外主義・差別主義集団と化した直接の責任を負っている。


【ブログ注】色んな問題の理解の差はそれとして、事実関係もいくつか具体的なところで違うという話も多い。

……… ……… ……………… ……… ………
【管理者のコメント】 (【ブログ注】…『試練』。冒頭の部分に当たる)


 2019年3月から8月にかけて、革共同(中央派)政治局にたいする党内の批判・追及が燃えあがりました。その動力となったのは、2014年に中央WOBの一員である山梨(神奈川県委員会湘南支部)によって許しがたい暴力的な女性差別を加えられ、しかもその告発を政治局に握りつぶされ、言語に絶する苦しみを強制されてきた前進社本部α部局のPさんの党員としての命がけの決断による渾身の告発でした(2019年3月)。Pさんと連帯する同部局の女性同志たちは、ともに、真正面から政治局と対決したのです。

 それが党本部の全部局に伝わり、強い共感と連帯が生み出されました。政治局とりわけ3人組と呼ばれる書記長の天田三紀夫氏、天田(黒川)純子(=木崎)氏、河村剛(=坂木)氏という政治局員、そしてα部局担当の鎌田雅志氏ら4人の政治局員が一斉に批判され、追及を受けるところとなったのでした。そしてついに、彼らは党本部の党員たちによって政治局員を解任され、自らも辞任を表明しました。

 そのなかで、Pさんへの女性差別犯罪のすべてを承知し、それに加担した天田書記長が、当然にももっとも重大な組織責任を問われました。しかし、天田氏は右往左往するばかりで、問題を見すえることもできず、何をどう謝罪し、何をどう自己切開し、どう自己批判すべきなのかも、わからないありさまだったそうです。

 詳しいことはわかりませんが、天田氏が提出した文章は、現在までただ一つだといわれています。

 その後、革共同第26回全国委員会総会が開かれましたが、そこでは前記4人の政治局員の解任、処分の決定はされていません。指導部の交代といった形がとられています。

 その26全総の後も、天田氏の謝罪・自己批判文は出されていないようです。むしろ、新政治局は天田氏らへの追及を強制終了させているようです。

 26全総決定では、「政治局の中枢指導部がかかわった重大な女性差別事件」「その開き直り、隠蔽」「党中央における思想的腐敗」と記しながら、その問題について何の政治的・思想的切開もしていません。何の責任追及も、一人の処分もしていません。驚くべきことです。

 革共同の歴史上もかつてありえなかった、‘政治局炎上’となった事態であるにもかかわらず、それがなかったかのように党史の偽造が始まっているのではないでしょうか。………以下略

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https://blog.goo.ne.jp/shiren-shinsayoku/e/8b4b5c2118d3388bb2265d99184a4c9a

いろいろありましたが、結論は変わりません。

以下いくつか追加しました。

  • 2. O'Hanlon
  • 2020年11月28日 02:41
  • >「85年世代かそれ以降、遅くても90年代半ばに中核派に結集したか強いシンパシーを持った人」「06年3・14当時はまだ『現役』かその周辺」で「関西派に一定の接点があったが中央派を選んだ」「学生または学生運動出身(高校生運動を含む)」…です。

    ちょっと懐かしくなったので思い出を書きます。
    私は「中核派に結集したか強いシンパシーを持った」ことはありません。しかし、「共産主義者」は中学生のころから読んでいました。書店で中核派「共産主義者」・革マル派「共産主義者」・日共「前衛」などを購入して読んでいたのです。しかし「前進」「解放」「赤旗」などは書店になかったので読んでいなかったのです。初めて「前進」を読んだのはいつか覚えていませんがだいぶあとだと思います。
    中高一貫校の生徒でしたが、東京教育大学卒で学生時代は筑波大学法案反対闘争や沖縄「返還」協定反対闘争のまっただなかにいた先生がおり、その先生に「共産主義者」の内容などについて質問していたことを思い出します。学校の勉強の質問ではなくそんな質問に答える先生がいたのは相当自由な学校だったのでしょう。


  結論として、O’Hanlonさんとの「対話」はそろそろ打ち切ろうと思います。

 私たちも悩みながら、彼の提起に応えるために新しくいろいろと議論を重ねてきましたが、この辺が潮時と思います。

 ただ、その前に、 O’Hanlonさんに問いかけたいことがいくつあります。

 「対話の前提」

  白土さんとしては、当初の「問題提起」に充分応えてきたと思えるが、 O'Hanlonさんは「対話」に応じていない。より「研ぎ澄ました」議論に突き進むだけだ。
 当初の「オール沖縄」への断罪は中核派(中央派)に拠っていた。そして辺野古現地の声と那覇市職労の問題を代表的に挙げていた。しかし当ブログが後の二つの当事者の声を改めて挙げたところで、反論も事実や意見の訂正も補充もなかった。
 また、中央派の主張と行動を時系列で整理して、度し難いほどの敵対と動揺と彷徨ぶりが露わになると、中核派は「奪還論」であり、「左翼帝国主義」だとか「体制内勢力だ」とかの議論にすり替えた。ならば中央派によりかかって議論を始めたことを取り消してほしい。

  「体制内」だとかの言葉も、ここでは意味不明だね。私たちは「体制の中」で生きている。闘いもまた「まずは体制内での格闘・葛藤」だ。「体制内勢力」だからいっさい評価や提携の対象外だというような議論の立て方は、あらかじめ現実の生活や運動からの逃避でしかないと感じる。
 「無垢で無謬」を求めて、「選ばれた民や全てを睥睨(へいげい)する神」になろうとしているように思える。「スターリン主義批判」とは、ここから始めることじゃないかと改めて思う。「失敗したっていいじゃないか」「失敗を肥やしにして成長すればいい」…しかないね。

  「失敗」は何であれ、自他それぞれに「一生もん」だけどね。

  「奪還論」否定もここでは唐突だ。いまの中央派はもはやそんな言葉も忘れたように見える。「解放革命」や「革命軍」議論も話を深めるものではない。もちろんそれらも大事な議論になるけれど、いまは「構造的差別」論を深めることのほうが大事に思う。「ていねいな対話」が欲しい。
 
   「プロファイリング」を前提に応えようとした。「あなたの立脚点はどこですか?」とも。
 けれどむしろ、 O'Hanlonさんを「追い詰めてしまっている」という感もある。

 白土 「思い」や「揺れ」を伝えて欲しい、と繰り返したはずだけど、伝わらない。数年前の前回の時にも言ったのだけれど、「思う存分表現し語りつくすために自分のブログを作って。そして時々当ブログに『読んでね』と伝えて来て欲しい。
 
最後にいくつかの要請

 白土  O'Hanlonさん、さしあたって、二つに応えてください。
 ①桜さんのいう「訂正・取消」について。「コメント」をください。
 ②最初は「荒川スパイ事件」から始まったのだけれど、私が荒川さんに「会った」と答えた時点で、話が飛んでしまった。この件の「まとめ」を本人の「肉声」でまとめて欲しい。で、それからしばらくは「お休み」に…

O'Hanlonさんとの応答でお願いします。

 ブログとしてはこの際、『狂おしく悩ましく』での記事をまとめ、「中核派と沖縄」の略史を簡単にまとめたいとお思います。

 O’Hanlonさんのコメント②……… ……… ………


    • 1. O'Hanlon
    • 2020年10月24日 03:26
    • ちょっと驚きました。
      私の立場をまとめて展開しておらず、とぎれとぎれに書き込んだために誤解が生じたのだと思います。

      >①桜さんのいう「訂正・取消」について。「コメント」をください。

      私の立場が大きく誤解されています。

      >当初の「オール沖縄」への断罪は中核派(中央派)に拠っていた。

      そんなつもりは少しもありません。私は私自身で翁長の著書『戦う民意』を読み、翁長が知事になった目的(反基地闘争の破壊)を理解しました。翁長はそれをことさらに隠そうともしなかったのに、翁長を支持した自称左翼の腐敗ぶりには驚くばかりです。
      私の主な情報源は㋺K・サトル(元「赤旗」記者)のブログ「アリの一言」、それに奄美出身で沖縄本島の中学・高校を卒業して日本(「本土」)の大学に進んだ在日琉球人からの情報です。
      https://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/d13268e7347d1fd3c8125012537fa5ba

      >そして辺野古現地の声と那覇市職労の問題を代表的に挙げていた。しかし当ブログが後の二つの当事者の声を改めて挙げたところで、反論も事実や意見の訂正も補充もなかった。

      特に私に向けられたものとは思いませんでした㋑ー2ので、コメントしませんでした。そのうえであえて言うならば、東村高江の反基地運動弾圧のために警視庁機動隊・大阪府警機動隊(「土人」「シナ人」発言でその本性を現した)の派遣要請をしたのは沖縄県公安委員会であり、翁長は知事として公安委員の任免権があるのだから、反基地運動を弾圧しているのは翁長だったのだと正しく認識してほしかったです。辺野古においても知事は公安委員を罷免して弾圧を許さない公安委員を任命することができたのにそれをしなかったのだから、反基地運動を弾圧しているのは翁長だったのです。
    •  0
    • 2. O'Hanlon
    • 2020年10月24日 03:27
    • 那覇市職労の「オール沖縄」支持は論外㋥㋭です。しかし繰り返しますが、「オール沖縄」支持勢力と「決別」するのではなく、なぜ「オール沖縄」に反対しなければならないかを説き、「オール沖縄」から引きはがす㋣ことが必要だったのです。

      米日帝の不法な占領支配のもとでは選挙に参加しないーーこの原則的立場が求められています。【ブログ注】

      >また、中央派の主張と行動を時系列で整理して、度し難いほどの敵対と動揺と彷徨ぶりが露わになると、中核派は「奪還論」であり、「左翼帝国主義」だとか「体制内勢力だ」とかの議論にすり替えた。ならば中央派によりかかって議論を始めたことを取り消してほしい。

      すみません。「すり替えた」つもりは少しもありませ。私はそもそも「中央派によりかかって議論を始めた」つもりはないので、「中央派の…度し難いほどの敵対と動揺と彷徨ぶり」について私がコメントを求められているとも思いませんでした。
      そのうえでコメントするなら、「中央派の…度し難いほどの敵対と動揺と彷徨ぶり」があったとしても、「オール沖縄」支持への右転落ほどひどいものではないと思います。

      中央派(清水議長派)は、広島差別事件でも破産した勢力ですが、それ以前にも2001年参院選で比例の大田昌秀元知事(社民党)・東京の新垣重雄(沖縄社会大衆党)を支持するなど混乱を極めていました。琉球は日本ではないから日本の選挙には参加しないーーという原則的立場が必要です。

      「荒川スパイ事件」についてですが、私には断定的なことは何もいえません。しかし、間違いなく本人が出した(とおっしゃった)パンフが出ても清水議長派が沈黙しているのは、

      「スパイ」との断定に根拠がない
      「スパイ」との断定に根拠はあるが、明らかにすることができない

      のどちらかでしょう。そして普通に考えれば前者でしょう

      【ブログ注】この項は、[荒川S事件]に転載します。
    •  
       0
    • 3. O'Hanlon
    • 2020年10月31日 12:36
    • この記事を読んで、「オール沖縄」がいかに論外かを再認識してください。

      グアムはかつて日帝の、現在は米帝の不法占拠を受けている軍事植民地です。グアムはチャモロ族の土地です。チャモロ族は日帝に虐殺され、さらに米帝によって「銃剣とブルドーザー」で土地を奪われて米帝の軍事植民地にしたのです。それなのに玉城「知事」は、琉球人とチャモロ族が連帯して米帝と戦うのではなく、「グアム移転」を支持しているのです。
      「グアム移転」を支持する者、そして玉城「知事」を支持する者はいっさい琉球の基地問題について発言する資格はありません。㋾

      「同じ立場だと思っていたのに…」グアムから見た沖縄 デニー知事の姿勢が波紋https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/472041

      「沖縄県知事は、米海兵隊のグアム移転を支持しているのか」と不快感をあらわにした。

       テニアンやグアムの米軍基地を視察した玉城知事が、移転推進派のグアム知事との会談で協力を表明し、米軍幹部やグアム知事と笑顔で並ぶ写真が添えられた報道は、「大国から抑圧されているグアムと同じ立場だと思っていた沖縄は、日米両政府と同じ視点なのだろうか」との疑問をもたらしたようだ。(後略)
    •  
       0



 

清水丈夫【ブログ注】
 写真は『前進』から。

上記の表題で『試練』にアップされた。
https://blog.goo.ne.jp/shiren-shinsayoku/e/f0758c1ab99c73c1f40d7b937c5f6ab3

 『試練』氏には失礼だが、このあと冒頭部分の【管理者コメント】は「演説」の後に回した。
 ただ、「 清水氏登壇にたいしては、埼玉県委員会が抗議し総退場したそうである。また、演説中に数回にわたって女性の声、男性の声で野次が飛んだとのことである。仮にも議長の発言にたいする党員の反応としては、異例のこと、驚くべきことが起こったのである。」
そうだ。

【以下引用】……… ……… ………


2020-09-10 06:21:23 | 日本の新左翼運動と共産主義運動をめぐって 

清水丈夫氏が51年ぶりに浮上
開き直りと恫喝と哀願~~最悪の自己保身演説(全文掲載)

 


………………………………………………………………………………………………………
2020年夏 革共同政治集会特別報告
現実から遊離し革命的情勢に対応できなかった党と私
――今後、自ら大衆運動の現場に立ってたたかう
清水丈夫革命的共産主義者同盟議長



(満場の大きな拍手に迎えられて清水氏が舞台左袖から登場、演壇に立つ。)
 このような革共同集会で発言するのは51年ぶりです(照れ笑い)。(拍手) 長期にわたって権力の弾圧を粉砕して非公然活動を貫くことができたのは、やっぱり党と階級の力だと思います。(大きな拍手)
 今日あえてこういう場で発言を求めたことはなぜかと申しますと、やはり、今、前の人の基調報告でも出ましたけれど、旧政治局のもとで旧政治局の誤りが深刻な党的な危機と混乱をもたらしたという問題があります。それで三里塚の人も「危機」ということをいいましたけれど、党的な危機をもたらしたということがあると思うんですね。で、それはその過ちは、基本的に、その責任はわたくしにあります。それを認めたいと思うんです。(野次「そうだ!」「徹底的に認めてくれ!」)わたくし自身が直接にどうしたかというと、党の自己批判をして、何が問題なのかを明らかにして、(野次「徹底的に自己批判してくれ!」)というのが必要だと思います。で、そういうことをちゃんとやらなければ絶対、共産主義者とはいえないと、こう思ったんです。(野次)

 次にちょっとその内容的な面に入りますけれど、わたくしは26全総(各報告)の旧ライター批判の、旧政治局批判というのを真正面から受け止めたいと思います。わたくし自身がやっぱり7回大会路線を誤りを支えて推進する役割を果たしたということをはっきりさせて、その点を自己批判していかなければいけないと思います。

 その上で、その内容についてまた入りますけれど、やはり非常に重要なのは7回大会の路線の誤りというのはどういう誤りだったのかということをはっきりさせる必要があると思うんです。その点で、今、基調報告でも縷々述べられましたけれども、現在の情勢が世界大恐慌の情勢、あるいは3・11によって暴露された新自由主義の危機、そういったものによって現わされている、(いいよどむ)何というか、ちょっと待って……(野次)(しばし立ち往生)(野次「コロナを理由にしてマスクをしているんじゃあないよ!」、清水氏マスクを取る)(野次)旧政治局の誤りという問題を考える場合に、7回大会というのはどんな状況のもとで開かれたかと、どういうことと対峙すべきだったかということを考えて、ということから、始めていく必要があると思うんです。そういう点で明らかに7回大会当時は、今いった大恐慌とか、3・11とか、そういったことによって表されているように新自由主義の破綻がはっきりと現れていた。今日のコロナ×大恐慌情勢で現れているようなものすごい革命的な情勢というか、新自由主義の総破産ということがあの時点から始まっているというふうにとらえるべきだと思うんです。
 そしてその7回大会は、その始まりはじめた大恐慌、革命的情勢にたいして党がどのように対応すべきかということについて、やっぱり間違ったというところで押えるべきだというふうに思います。
 その場合に、……(いいよどむ)重要なことは革命情勢というふうにいいますけれども、革命的情勢というのは何か革命がやりやすくなったというように簡単に考えるような問題ではない。革命情勢が始まったということは、階級闘争の質がそこで大きく変わって、非常に厳しい対応に迫られているということが、あの時点で、7回大会で問題にすべきことだったと思うんです。
ところが、あの当時、4・9政治和解、4・9反革命といっていますけれど、それが国鉄労働運動をつぶすということのために出てきた、行われた。このことにたいして、真っ向からどうやって対決するのか。4・9政治和解というのは階級的労働運動の根をそのものを絶つ。具体的にいえば、始まった、前進を始めている動労千葉のたたかいを完全に圧殺する、そういうことをあの時点で革共同に迫ったというものとしてあったと思うんです。
 そのことを、革命的情勢を革命に転化するといいますけれど、革命的情勢を革命に転化するというのは大変な問題なわけです。そして、大体、革命的情勢というのはそれまでの党のあり方そのものでは対応できない、そういう情勢をもたらす、階級情勢が次元を異にして厳しくなると、そういう意味ではものすごい質的な転換があるという、そこのところをちゃんととらえるべきだったということが、まず(いいよどむ)……あります。

 7回大会とはそういう情勢のなかで、しかし、革命的情勢はあるけれど、革命に転化すべき階級の主体的情勢はまだ成熟していないという、このときに革命党はいかにたたかうべきか、問われていました。7回大会はしかし、これにたいして安易な方向で、先ほど(基調報告で)いわれたように、安易な方向で空論主義的に流れた。4・9との対決から逃亡するということになったと思うんです。ここんところが、自己批判するという場合の、しっかり押さえていくことだし、なぜ、そういうことが起こったのか、なぜ、そこまで頑張ってきた人間がどうしてそういう空論主義の方向に流れたかということを自分自身の反省も含めて考えなければならないということを、革命情勢の到来というのは続いていると思うんです。それは現在の革命情勢そのものという、ものすごい、かつてない、資本主義の終わりがどんどん見えているというような時期に、今、革命情勢をほんとうに革命に転化するというのは大変な問題で、それを飛躍になるようなことが、党の変革が絶対に必要になっている、そのことの出発点を7回大会は、築くべきだったと。それを安きに流れて、空論主義に走ってしまったというところが、非常に痛恨の極みだと思います。

 問題は、わたくし自身の問題と関係しますけれども、わたくしは7回大会に関して第1報告という形でかかわってきました。第1報告のところでは、リーマンショックと世界大恐慌という問題を押さえて、今起こっていることがほんとうに世界大恐慌なんだということを明らかにして、ほんとうに世界大恐慌というのは資本主義にとってものすごく深刻な問題をもたらしますから、大変な階級闘争の激化というか、深刻な事態が現われてくるということであるんですけれども、この革命的情勢を革命に転化するためには、……。4・9という形で、革命的階級的労働運動が始まって、その先頭に動労千葉が立っていると、これを根絶しようという形で、支配階級が真っ向から反革命的に暴力的にやってきたものが4・9政治和解だったというふうに思います。そういう意味では、ほんとうに到来しつつあった、始まった革命情勢を革命に転化するというのを本当にやろうとしたら、この4・9の挑戦に党は自己の変革をかけて真っ向からたたかわなければならなかった。そういう意味では、動労千葉を先頭にして、国鉄闘争破壊、労働運動破壊という攻撃にたいして血みどろの階級闘争を展開する、そういう労働運動の現実と格闘するというなかで、革命に転化する道を開いていくということを、やっぱり求めるべきであったというふうに思います。

 その点、わたくしの第1報告というのは、今読み返してみても、革命情勢が到来しているということを強調していますけれども、革命情勢がどんな問題を党につきつけるのかということについて、はっきり提起することができなかった、ということがあります。そこのところが根底的な誤りだった。だから結局、空論主義的なものにたいして、それを支えて推進するということに、結局なってしまったということが、自分の非常に、革命情勢はそういう形で論ずるだけでは何にもならない、やっぱりそれを革命に転化するためには、現実の労働運動と格闘して、革共同がほんとうに労働運動の中で大きな力をもつということがなかったら、できないということをはっきりさせていくことをすべきであった。それが第1報告ではできてないという点で、わたくし自身の誤りの基礎というか根本にそれがあったということを今、非常に痛切に思っています。
 要するに、それはなぜ、そういう事になったのかというと、やっぱり現実に行われていた国鉄決戦とか、具体体な労働運動の現実と具体的に結びついて、階級とどう結合していくかという道を自分自身がほんとうにちゃんとやってなかった、そこから遊離していたというような、階級からの遊離というような、そういうことが自分の中で起こっていたということが、革命情勢を語っても、ほんとうにそれを革命に転化するための党のほんとうのたたかいの方向を出すことができなかったということが私の誤りというふうに思っています。

 そういう意味で、わたくしは階級闘争の現場に飛び込み、一緒になってたたかうなかで自己批判を深めていかなければならないと思っています。だから、今いったような自己批判をするということでは終わらない、むしろ始まりであって、何というか、現実に階級闘争の現場に飛び込んで一緒にたたかうなかで、そして討論し、自己批判を深めていくということのなかで、……(聴き取れず)にしていかなければならない。それは決して無駄なことではなくて必ずこれから今日の階級闘争にとって意味のあることにもなる、そういう討論のなかから生み出されてくると信じております。
 今、そういう意味ではほんとうに皆さんのたたかいのなかに自分も飛びこんで、何というか、たたかうという決意をしてるんですけれども、そのことをほんとうにやりきれるかどうかというところに、わたくし自身共産主義者であるかどうかということが問われているというふうに思っています。やっぱり一人の共産主義者として生き抜きたい、たたかい抜きたいと思っています。今、その自己批判をほんとうにやっていくということは、必ずエネルギーを生み出すと思っています。

 今、コロナ×大恐慌情勢というか、猛烈な危機、新自由主義の根底的破壊を引き起こしつつあると思います。現在のコロナ情勢のもとでの大恐慌情勢の進展というのは、わたくしも50年見てて、こんなことはない。全然、ものすごい危機が始まっている。それはその他にも3・11に関連しますけれども、福島原子力発電所が爆発したというような問題なんかも、新自由主義の危機としては、今日に至るまでものすごく大きな問題を投げかけていると思います。さらに、地球温暖化ということが問題になっていますけども、それも新自由主義がもたらしたものとして、非常に、今の新自由主義の崩壊の仕方というのは尋常一様ではない、もうぐちゃぐちゃであるということだと思うんです。
 そういう非常に、どうやって苦境を突破していいかわからないという状況で、新自由主義というのは凶暴化している。凶暴化する資本主義という新自由主義は打倒しなければならない。新自由主義を打倒する階級的な労働運動を今ほんとうにつくり出すために革共同はどのようなことをしてでも頑張んなきゃいけない、ということじゃないかと思うんです。
 そういう意味で、最後に、現在進行している大量解雇、組合つぶしを絶対に許さない、それから労働運動を甦らせる、新自由主義を覆すたたかいをつくるということを、やっぱり決意したいと思います。11月の労働者集会に結集したいと思います。私もともにたたかうつもりです。どうもありがとうございました……(いいよどんで声が出なくなった)。(中程度の拍手。登場時の拍手より少ない。)
(おわり)
2020年9月6日/サンパール荒川・大ホール

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【管理者コメント】

 2020年9月6日の革共同(中央派)政治集会で議長の清水丈夫氏が登壇した。振り返れば、1969年4月27日、本多延嘉書記長らが日帝国家権力による革共同への破防法の適用・発動によって不当逮捕されたとき、清水氏はただちに地下活動に入った。それから、実に51年ぶりの浮上である。しかも、革共同集会で多くの聴衆を前にしゃべったということは、度外れの演説嫌いで有名な清水氏がよほどの意を決してのことであったろう。
 清水氏登壇にたいしては、埼玉県委員会が抗議し総退場したそうである。また、演説中に数回にわたって女性の声、男性の声で野次が飛んだとのことである。仮にも議長の発言にたいする党員の反応としては、異例のこと、驚くべきことが起こったのである。
 ある参加者から、清水氏の演説全文(文字起こししたもの)がサイト管理者に送られてきた。そこには、「あまりにひどい。無責任極まる。聴くに堪えなかった。多くの人たちが拍手したが、その感性が信じられない。抗議の退場と思われる動きもあり、野次も飛んだが、当然のことです。公表は委ねます」というコメントが付されていた。
 演説全文を一読すると、内容はびっくりするほど最悪、最低のものである。何を自己批判するのかまったくいわないでおいて、自己批判になるわけがない。それこそ開き直りである。党員にたいして、オレはもう自己批判した、だから追及するな、前に向かって一緒にたたかうべきだという恫喝と哀願に終始するものであるといえる。清水氏の自己保身が最悪の形で表れている。
 しかし、内容の当否を問わず、やはり歴史的に記録されるべき貴重な演説なので、全文転載します(約18分間)。なお、タイトルと見出しは、公平であるべく、清水氏の意を汲んで、管理者がつけたことをお断りします。








【以上転載】……… ……… ………

写真は『前進』から。清水発言は遅れて「要旨」として紙上に掲載された。

革共同集会 特別報告(要旨) 革共同議長 清水丈夫


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