「急いで」というお客。
「どちらまで?」
「そこを右。あとは言うから、急いで!」
こんなお客に限って、「あっ、止まって!止めて!」となる。
車の多い交差点の中で停めさせられる。
中央車線からグワーンと急ブレーキ・急カーブだ。
そしてこんなお客に限って、支払いにもたもたする。
やおらバッグのチャックをはずし、中から財布を探し出す。
「710円です」
やっとのことで千円札を探し出す。
お釣りの290円を渡そうとすると、黙ってあとから十円を差し出す。
いまはやりの「つり銭ぴったり」だ。
あわてて300円に直して渡す。
いい加減にしてくれよな~。