2013年11月

 ただ、栗*スパイ事件に関しては、いったん語りだしたからにはもっと多くのことを語る義務があると感じる。
 ①スパイとしての経緯、どこからどこまでの「格上げ」なのか?
  言いかえれば、政治局が求めたのは自己批判か?追放か?それとも断固たるせん滅か?
  そしてその経緯。紆余曲折。中野氏のたち振る舞いや清水氏のそれ。等々。
  そもそも「二つの内戦」に関するスパイ活動はあらかじめ除外されていたのか?荒川事件も含めて、最大の疑問の一つだ。
 「格上げの要求に驚いて自己申告」した経緯と合わせて‥‥
 
②「反中央の分派活動」「弾劾と思想闘争」に至っては噴飯ものだ。
 仮に栗*氏が「反中央の分派活動」をしたとして、何を弾劾し、何を思想闘争したのか?
 それはスパイ事件とのどういう絡みの行動なのか。改めてはっきりさせて欲しい。
 
 さて、私も元・編集局員だし、栗*氏はもちろん、「分派」に関与したとされる2人にも面識がある。
 分派活動を追及された他の2人のメンバーの1人は、最後まで、その罪を認めなかったと聞く。
 
 ㋑栗*氏は安保ブントの財政部長から戦旗派をとおして革共同に結集した人だ。
 80年代半ば?には関東交運労協の事務局長まで務めた人だったと思う。
 中核派の中では中野氏に次ぐか並ぶかの労働運動の筆頭の位置を占めていた。
 80年代、P2(革命軍戦略、二重対峙=対権力戦、動労カクマルへの攻撃の開始)の頃、革マル派の標的となり、戦線を引き本社に入ったと聞く。
 
 編集局時代、とくに労働戦線取材の拡充・強化のなかで「LC」となり、移行期を経て数人の編集局内の労働担当のキャップになった。大型取材の時には、彼の陣頭指揮のもとに私も動員された覚えがある。
 
 「フラクる」という言葉にはいくつかの用例があるけれど、彼は「制度的に承認されたフラク」を指揮していたことになる。
 
 ㋺年輪もある。財力もある。
 安保ブントと関東交運労協という実績と世代から、夏季や冬季の一時金カンパでは予定額自体が編集局内では桁はずれだった。はっきり言って城戸あたりとは二桁違いの貢献度だ。
 
 ということで、栗*氏の下で活動する(10も20も年下の年下の)担当の後進は、取材の行き帰りやその他で彼に酒や食事をおごってもらいながら、問題の背景や歴史を学ぶ場を大事にしてきた。
 本社の主力が「10・8」または「10・8以降」世代で、「労働運動」以前に「労働現場」への無知・無関心の塊のようなところでは、世代も経験も本流からは外れたひとではある。「水が違う」ともいえる。
 そんな貴重な人の話を聞き、酒を飲む。本社や「中央」への憤懣を絡めた話も、確かに少なくはなかったろう。
 ややもすれば「父と子」ほどの歳の差なのだ。
 
 ㋩「反中央の分派活動」
 良く分からないのは「スパイがらみの人脈」が問題なのか、「分派活動」それ自体が犯罪なのか、「反中央絡み」だから許せないのか? ということだ。
 また、「スパイの究明」(糾明!)と「思想闘争」の絡みも同じだ。
 
 栗*氏自身の真相とともに、2人の問題にもしっかりした答えが欲しい。
 いや、「正しい答えや深い総括」はいらない。その時その場で、どういう構造と流れで、事態は進んだのかということだけでいい。
 
 水谷氏の過去やその後の言動を見る限り、「上から」でない「分派」やましてや「反中央」は問答無用な弾劾・思想闘争の対象だということになりそうだ。(もちろん、彼の人間性や時代から、弾劾はあいまいなものになる場合も多かったけれど)
 
 追求された「若手」が最後まで「罪」を認めなかった理由は、おおよそ上記の経緯から推察がつく。
 そして「罪」を認めて自己批判した若手も同様だ。
 
 蛇足になるけれど、岸・水谷両氏が、本社から離れてもなお、「堂々と分派闘争を展開できなかった理由」の一つにも、彼ら自身の「分派の禁止」論があるのではないかと推測する。典型的な自縄自縛!
 「私を不当に追放した党もやはり党」「甘んじて追放を受け、処分が撤回される日を待つ」「その日が来なければやむを得ないが来て欲しい」。
 2人からこんな言葉に近い言葉を聞いたことはない。けれど、私の想像力の中にはそんなセリフが聞こえる。
 
 
 
 
 
 
 

だいぶ時間が経ってしまったけれど、記録として残しておきたい。

荒川スパイ問題にたいする私たちの謝罪と自己批判

水谷保孝(元革共同政治局員)
岸 宏一(元革共同政治局員)
2013年6月21日(6月30日一部加筆)

 
http://shiryoshushu.web.fc2.com/067.html 【現代革命論争資料蒐集】
 
 正直言って読んで空しさだけが残る。
 2人はともに「離脱した」とあるけれど、「排除され、叩き出され、除名された」のが現実の流れのはずだ。
 「率直に事実を語ってほしい」と思う。
 「これではどんなに意味のある事実や議論も色あせる」。「不都合な真実」を欠いた真実などいまや無用の長物だ。人の心に届かない、「政治的にも無力」だ。
 
 ①とはいえ、「事実を明らかにせよ」という点では、おおいに賛同する。色んな動きが中核派(中央派の中央)を揺るがす流れを作ればいい。そんなものだ。
   ("証拠はないが荒川はスパイ"、という本文部分には反応しまい)。
 
 ②中核派の〈前例〉に従ったことをある日突然に断罪され、自己批判書をさんざん書きなおさせられ、最後には叩き出された2人にとってまだ7年しかたっていない。
 
 たぶん、もう少しの時間と膨大な告白・表白が必要なのだろう。
 「理路整然と総括」する前に、右往左往・当たり散らしと混迷の言動こそが必要なのだと思う。ただ、「政治局員」という肩書と実績はこの場合鎖と鎧にがんじがらめにされるしかないような桎梏だ。
 
 たしかに、「墓場まで持っていく以外にない諸問題」があることも事実だ。
 
 はっきり言って、あまり多くを期待できそうにない。

投稿をコピペします。
 
【以下原文】
 
 過日、秋山勝行氏を見ました。
 
 九州のとある集会に参加した折のことです。
 入口でビラをまいている団体が有り何気なくビラを受け取ったところ、「あれが今の中核派だ」というご教示が有り、まじまじと眺めていました。別の人から「あれが秋山勝行氏だ」と教わりました。
 話には聞いていた伝説の三派全学連の委員長です。
 
 ビラを配っていた小柄な人が秋山氏とのこと。帽子をかぶって1人1人にあいさつしながらです。
 そばで立っていた同じく年配の少し背の高い人が堀内氏。やはり元「全学連委員長」でした。
 多分この集団のリーダーなのでしょう。 

 「星野文昭さんを取り戻す会・九州」結成集会」で、秋山氏が基調報告をするとのこと。
 
             【御意さん】

「青の→でUターンができる」???
 
 そんなこと前からそうだったという人へ。
 交通安全講習では時に教官が「ほんとは違反だけれど運用上は黙認している」という話を聞いたことがありませんか?
 「だから、時として新米警官が違反として取り締まることがある。困ったもんだけど」と自嘲的に話していました。
 
 それが今年の4月をもって、「晴れて合法」になったという話です。
 交通安全協会などの広報にも出ています。
 
  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 
法律というものは警察のためにある。
 ざる法を作って、「運用上のあれこれ」で際限ない自由裁量の権利を警察は握っている。
 
 で、思うのだけれど、交通違反の重罰規定も同じこと。
 何度も何度も重罰化してそれでも「違反者に(加害者に)甘すぎる」という被害者の声が語られる。
 その一因は、警察が権力を握りながらそれを留保・担保しておく、ということにもある。
 
 「被害者の権利」も、こうしたことを欠落して語られれば、単に権力の小間使いとしか言えない場面がみられる。
 被害者にも、時として「加害者への目線」を語る人がいる。貴重な意見が「市井の民」によって語られることを(左や「加害者」側も)もっと大事にしたい。

「厖大な公金の個人流用と男女関係での差別問題」
と書かれていますが、党資金1億数千万というのは掛け値なしの事実です。
 
 この莫大な金を横領できたのは彼が清水に替わって清水代行として組織を掌握していたから。
 
 男女関係というのはおめかけさん問題。よい言葉がないのでこういういいまわしを使っていますが要はこのおめかけさんを住まわせる家を建てたいうこと。
 
 ブルジョア社会でも左翼組織でもこれは犯罪でしょうが、特に労働者の血の出るようなカンパを横領したのですから階級的大罪で永久追放がふさわしい。 削除
2013/11/17(日) 午後 4:32 [ しみたけ ]

コメントへの投稿ですが、大事な問題なのであえてこちらに掲載します。
【以下原文】
 
 高木が除名とはついに中核も末期に近づいているようです。
 それにしても天田の疑心暗鬼はすごい。次々に幹部層を除名する。
 
 それにしても、もう一つ驚くのは秋山の復権。
 秋山が1990年代のはじめに謹慎処分をくらったのは党内の最高指導部にしか知らされなかった。(一部には秋山が清水の病気療養の期間に彼に取って代わろうとしたと流れていたが)。
 
 事実は秋山がおめかけさんをつくり、家を建て住まわせて1億数千万の党資金を横領したというもの。
 除名にならないのが不思議ですが、これは秋山が軍の最高責任者だったからでしょう。
 
 ところがこの秋山、ついに堀内の後釜で九州の責任者として着任、堀内の元かみさんまで一緒にくっついてというもの。
 凄まじいできごとですが、知らぬは党員ばかりなり。党外にもこの事実は流れているし、もちろん、権力は熟知でしょう。でもこんな犯罪者(関西の与田も驚く)が除名にもならず堂々と復権している。
 
 中核はもうおぞましさを通り越して革マル並のカルト集団になっということ。秋山はその横領金を必死になって返したというがどうしてそんな金を返せるのかこれも不思議。 【しみたけさん】

 さて、秘密保護法の実態や背景についての議論が(ようやく)明らかになってきている。
 で、何時もそうなのだけれど、では「党派」や労組・市民運動の「専制と秘密」はどうあるのか?
 そしてどうあるのか?
 
 いつもここがスルーされるから、人は信用しない、心を動かさない。
 振り返って思うに、人を熱くして動かすには、主体の変革も無条件だ。
 これが「自らを糺す」であって、本来の(?)反スタの立脚点であったはずだ。
 (ま、本来の反スタって何、誰のこと、と言われそうな気もするけれど)
 
 この続きはまた後日。

 
 そうそう、大事な話はこれからだ。
 「秘密を扱う業者の代表の義務」について。
 で、だから、「従業員は出向先の話を酒の先でも話すことは厳禁」「誓約書を書け、元請けや行政に提出する」ということになる。そして私たちはいやいや「同意」して、うその業務歴や資格証明とともに、何度も何度も出すことになる。
 最悪の場合は、何かあった時に「公文書偽造」の「付け」を負わされて失業にもなりかねない。「会社としても辛いんだ」。良ければ「飲んでくれれば悪いようにはしないから」と。それをあてにして何もなかった時はみじめだね。
 職場で何かあった時、突然そんな古証文が引っ張り出されて「別件で懲戒処分」などということも。
 そんな時の「処分撤回の裁判」では、下手をすると別件が正当化されることは少なくない。
 
 そんなこんなで、警察の「任意」の取り調べやガサ、周辺への聞き込みという嫌がらせで地域から浮き、職場では「無断欠勤」や「遅刻」のゆえに処分や嫌がらせを受ける場合もある。
 昔は上司もみんな元気だったから、気にしないことも多かったけれど、最近のちじこまった世相では、結構きついとも感じる。
 
 
   

秘密保護法に反対する鎌田慧氏の短文を読んだ。
 で、私が「逮捕・処罰」されるかどうかは別として、取り調べやガサを受ける可能性や処分される場面を考えてみた。
 
 まずブ当ブログから‥‥
 ①1      稼いで生きるでは、米軍基地に堂々と侵入する方法(基地ゲリラ)の手法。
  米軍基地の近くで出入りの業者の車を調べて、そこに勤めればよい。(当然、ゲリラの後はすぐに本人が特定されるけれど)。そんな体験談だ。
 
 ②同じ項の原発労働者
  当時私は逮捕歴20回ほど。2つの裁判を抱えていた。当然、公安の監視下にあった。
  原発は「厳しい保安」の下にあり、テロリストは厳格に排除されるはずのところ。
  しかしその厳しい基準を難なくクリアーして、定期点検中の原発の中に入り、作業ができた。
 
  理由は簡単だ。当初は「地元還元」の雇用確保と言われたけれど、おかしな事件が重なり、また恐ろしい防護服や出入り時の放射線検査に「普通の人」は恐れおののいて、はるか遠方からしか人が取れなくなったからだ。
 もちろん「作業員名簿」で厳格に管理する。けれど官庁も元請けも、頭数さえ合えばよい。下手に厳しく検査すれば人手が足らなくなる。いざという時には、下請け・孫・ひ孫に責任を負わせれば済む。
 ということで、採用歴=勤務歴半年程度の私が、「実務歴10年?」「資格保有○○」という書類の下で派遣された。
 「履歴はサバを読ませて書いておいたから、出先で余計なことを言うなよ」と念を押されて‥‥。
 不法な「公文書偽造」なのだろうけれど、それが暗黙の了解事項だ。
 
 ま、出世街道を歩む人々には目に入らないことかもしれない。現場などには何の関心もない人々なのだ。実務を担い、その職場に根付いている下級・中級官僚や、元請けの下級職制(担当部署)さえ分かっていれば世の中は回るのだ。
 で、そんなことを暴露し、働き口をどう探せばいいかを示唆すれば、それもまた「警備の実情の暴露」に当たるのかもしれない。もちろん私は居酒屋で、馴染みの客を相手に自慢げに話し、そんな話がだんだん広がるわけだ。

マル共連と資料蒐集で新しい情報が示されている。
とりあえず、その紹介まで。
 

【マル共連】さらに新展開その1
Name: 通りすがり
Date: 09/28 13:31
多分、岸、水谷元政治局員の文書と思われます。以下コピベ。長いから分割します。
最近の動き(13・9・25)
●天田・清水が高木徹を除名に
(1)

 9月6日、天田が高木徹を本社に呼び出した。そして、高木にたいして「除名に処する」ことを告げた。「党員として再生の見込みがない」ということが、除名の理由である。天田は、「この決定は、清水議長も確認しており、お墨付きを得ている」といった。さらに、高木除名は、党内外に公表する方針である、とほのめかした。

天田は、今年の2月段階で、高木をすでに三里塚の地から追い出し、党からの活動費支給を完全に打ち切るとともに、誰とも会うな、家族とも会うなと厳命して、都内のアパート住まいとさせていた。そして、9月6日をもって、7年前までは革共同政治局員であるだけでなく、清水に次ぐ議長代行の位置にあった高木徹を党から最後的に追放したのである。

1963年のカクマルとの分裂後に結成されたマル学同中核派の初代委員長をつとめ、その後も長く革共同を代表する古参指導部の一人としてあった高木を、天田や清水は、お払い箱にするという扱いにしたのである。

齢74となる高木にとっては、復権のかすかな希望も断たれた。かつて九州時代に公認会計士として働いたこともあったが、今や社会への適応力もなく、文字通り路頭に放り出された。除名されたのだから、党に残ったままの妻(婦民所属)ら家族と勝手に会えばいいはずだが、天田や木崎はそれも妨害することであろう。

天田および清水が高木にやった仕打ちは、「野垂れ死にしろ」というものである。

この高木除名問題は、中央派の内部にびりびりとした緊張と、あらゆる面での意気阻喪を生み出している。
(2)

それにしても、「再生の見込みがない」という除名理由は、古今東西の運動史のなかでも、例がない。反中央分派活動をやったというのでもなければ、何らかの反党行為をやったというのでもない。それどころか、高木は、3・14党内リンチを全面的に支持し、それを「労働者の蜂起」として率先して美化してきたのである。懸命になって、動労千葉特化路線に支持を表明し、「観念的血債主義者」批判や「与田一派」批判をして、天田・中野への忠誠を誓ってきたのが高木なのである。

除名を公表するかどうかは不明だが、高木除名の公表は、さぞや傑作な声明文となるだろう。
 
 【資料蒐集】

意見書「宇野理論の根本的批判」 大内(高木徹)(2013年1月)
 
大内(高木徹)意見書にかんする手紙類   天田三紀夫他(2013年1月)
http://shiryoshushu.web.fc2.com/069.html
 
以下は「マル共連」からの孫引き。
 
高木徹除名のいきさつはともかく以下の条にびっくり

>星野闘争に対する姿勢も根本的におかしい。泉同志(注 泉同志とは秋山勝行氏。政治局員として最重要の任にあたっていたが、長きにわたって、厖大な公金の個人流用と男女関係での差別問題という、とてつもなく犯罪的な組織問題を起こし、1994年に政治局を解任され、厳しい処分に付されていた。最近、天田氏が復権させた)の革命的決起と比べ、あまりにも違う。戦闘性がまるで感じられません。むしろそこから逃げるための口実として、「理論活動」が持ち出されているように感じます。

 

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