毎日新聞と『前進』の記事を並べてみた。

毎日新聞 2017915
中核派活動家が無罪主張 大阪地裁初公判
[大坂正明被告(67)をかくまったとして、犯人蔵匿罪に問われた同派活動家、鈴木哲也被告(53)の初公判が15日、大阪地裁(伊藤寿裁判長)であり、被告側は「不当弾圧だ」などと無罪を主張した。…【中略】…弁護側は、鈴木被告が部屋にいた男を大坂被告とは認識せず、故意はなかったと主張した。 」

鈴木哲也同志、圧巻の陳述 大阪地裁 犯人蔵匿デッチあげ初公判

発行日: 2017年9月25日 第2879号 弾圧との闘い
週刊『前進』04頁(2879号04面04)(2017/09/25)

鈴木哲也同志、圧巻の陳述
 大阪地裁 犯人蔵匿デッチあげ初公判

 9月15日、「犯人蔵匿」デッチあげ弾圧裁判の初公判が大阪地裁第2刑事部(伊藤寿裁判長)で行われた。鈴木哲也さんは5月18日、広島で逮捕され、その容疑で不起訴になったにもかかわらず、1971年渋谷暴動闘争で「殺人罪」をデッチあげられ指名手配されていた大坂正明さんをかくまったとして不当にも再逮捕・起訴されたのだ。
 裁判は傍聴席が100席近い201号大法廷で行われた。入室に際し身体・持物検査を行い、多数の廷吏を配置するなど、大阪地裁では異例の警備だった。近畿救援会をはじめとする傍聴者が法廷を埋め、「すべては戦争・改憲にむけた弾圧だ。完全黙秘・非転向で闘う鈴木さんと団結し闘おう!」と裁判に臨んだ。
 圧巻は鈴木さんの冒頭意見陳述だった。鈴木さんは、始めに今回の一連の警察・裁判所・検察の行動について怒りを込めて弾劾した。次に渋谷闘争に決起した星野文昭さん、大坂正明さんたちの闘いは、現在の沖縄を見るとき、その正しさが明らかであるとし、国家権力による両人への弾圧との闘いと一つになって闘う決意を述べた。
 そして最後に、「国家権力の不当弾圧に対し人間的共同性をかけて対決することは、誇り高い解放的な事業である」「支配階級の暴虐は、法の名のもとに行われてきた。労働者には法を超えて自らの正義と利害を貫くことが必要な時がある。私にかけられた不当弾圧に対し、心底から怒りを燃やし、本裁判を徹底的な階級対階級の非和解の戦場として設定し、最後まで闘い抜くことを断固として宣言する」と結んだ。法廷は感動の拍手に包まれた。
 その後、裁判は証拠調べに入ったが、検察の提出した証拠には物証がなく捜査報告書のみで裁判官も驚く内容だった。
 傍聴者が「異常な警備をやめろ!」と怒りを込めて弾劾した。
 近畿救援会は、裁判に先立ち、大阪地裁・高裁前で「朝鮮侵略戦争・改憲・労働法制改悪絶対反対」「戦争・改憲・共謀罪に反撃を」と呼びかけるビラを配布し、公判闘争への結集を呼びかけた。(写真
 次回公判の11月17日(午後1時30分開廷)に結集しよう。
(近畿救援会・A)


【注】
[犯人蔵匿と隠避]Wikipedia
判例・通説によれば、蔵匿とは、官憲の発見・逮捕を免れるような隠れ場を提供することをいい、隠避とは、蔵匿以外の方法により官憲による発見・逮捕を免れさせるべき一切の行為を含む(大判昭和5年9月18日刑集9巻668頁)。

[同  ブリタニカ]
罰金以上のにあたる犯罪を犯した犯人または拘禁中に逃走した被拘禁蔵匿したり,隠避させる罪 (刑法 103) 。蔵匿とは,隠れる場所を提供することによって,隠避とは,逃走資金や変装用具などを提供することによって,それぞれ,官憲が犯人または逃走者を発見,逮捕するのを妨げる行為をいう。この罪は, 証憑湮滅 (しょうひょういんめつ) 罪 (104条) とともに,国の刑事司法の適正な実現を保護するために設けられている。しかし,親族が犯人または逃走者の利益のためにこの罪を犯したときは,その刑を免除することができる旨の特例も規定されている (105条) 。

[朝日]
罰金以上の刑にあたる罪を犯した者や、捜査当局などが拘束中に逃走した者の発見・逮捕を妨げる罪。法定刑は2年以下の懲役か20万円以下の罰金。逃走資金を与えたり、身代わり犯を立てたりする行為も含まれる。(隠避。蔵匿も量刑は同じ)

**公妨。ちなみに公務執行は、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下。

組織犯罪処罰法の特則[編集]

組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律には本罪の特則規定が置かれており、禁錮以上の刑が定められている罪に当たる行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われた場合、その罪に係る犯人隠避、証拠隠滅、証人等威迫に該当する行為については、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処せられる(組織犯罪処罰法7条1号、2号、3号)。

▲大坂氏の逮捕・起訴を「でっち上げ」と言っている時に、こんな訴訟方針で良いのか、という疑問が寄せられている。どうだろうか?
マスコミの記事と『前進』のどちらが事実を書いているのかという、基本的な疑問もある。
【注】Uチューブから鎌田インタビュー
「2017/05/25 に公開」とある。
大坂氏の逮捕前。「犯人隠避罪」などを理由に、大坂氏防衛に言葉を濁した。(たかが隠匿罪で専従活動家しかもその指導部が…)
https://www.youtube.com/watch?v=_pchQ36LPpU
Uチューブで「中核派」や「前進社」などで検索するとテレビ東京やTBSなどでの特集も見られる。ただ、短く編集されているものも。